夢の実現

日々

願い

年末に差し掛かって、今年一年を振り返る人も多いだろう。来年こそはこうでありたい、次こそはいい一年にしたいなんて早くも思っていたりするだろう。反省とか振り返りとはまさにそれらの不平・不満をいかに解消できるかを探る思考実験そのものだからね。そしてそれは成長という観点からすると悪いこととは誰も思わず、むしろ前向きで良いことだと思っている。でもその実態はどうだろうか。願いや希望は、足りない現状を満ち溢れたものにしたいという思考の現れであると同時に現状に対する不満を爆発させているとも言える。となればすべての願いや神頼みや祈りは、言い換えれば不満の裏返しだからできることなんだ。だから神社に祀られている御神体に「鏡」が多く見られる。「鏡」は今のあなたを映し出して見せている。その意味はなにか。ありもしない未来への願いという不満よりも、今をしっかりと見つめて感謝しなさいということを伝えようとしている。今あなたは感謝できることを忘れて、まだ見ぬ未来への願いばかりに支配されている姿そのものを見つめてみなさいということだね。

今に生きる

どれだけ不遇な状況だとあなたが思っていたとしても、それ以外は特に不満や不平は見つからなかったりする。お金をたくさんは持っていないけれども、それなりに食うや食わずの生活とまでは言えなかったり、やりたいことの半分もできなかったとしても一つでもできたことがあるのは事実だろう。たったこれっぽっちと不満に思っているだろうけれども、その一つができたということにもっと感謝してもいいだろう。さらに言えば、その軌跡をしっかりと噛みしめることができれば、自然とありがたいことがおきたと心から喜ぶことができるはずだ。しかしながら、そんな刺激ではあなたはいつの間にか満足できないようになっている。それは誰かと比べてみるクセがついていたり、そんなことは誰でもできることだと当たり前に思ってしまっているからだね。その思考の重大な欠陥は、その向こう側には満たされた世界は存在しないということだ。

受容

すべてをありのままに受け入れるとは、今に生きることと同じだと言われている。その本質は、今できることは感謝しかないということだ。願望や希望も今起きていることだとあなたは主張するだろう。感謝と願いは今思っているという点では同一だけれども、現状を受け入れているか否かという大きな違いがそこにある。感謝するということは、まさに今のあなたを受け入れて許している状態である一方で、願望や希望はそれ以上にもっと良いことを求める状態だ。成長とは高みを目指すことだと教えられているから、現状維持はマイナスでどちらかというと保守的というかコンサバに思っている。けれども人生においては現状をほんとうの意味で受け入れられる力が、実はさらに高みを目指すための気づくことができるようになる。そうすると願いや希望はコンセプトから具体的なアクションプランに変わるわけだ。それは願いから具体的な行動へと進化することと同義だね。そうなればあなたは大きく変わっていくだろう。