日々

あなたには識別する記号としての名前がついているね。あなたはその名前をあなただと思っているけれど、その名前がなければあなたは何者なんだろうね。名前があってもなくてもあなたはあなただとすれば、名前がない世界はずっと前からそこに広がっているはずだね。名前がない世界は言葉で説明できない世界だから、あるんだけど知らない世界だね。

日々

捨てられるために生まれてくるモノたちに囲まれて、今を暮らしている。大抵は使えなくなる前に時代にそぐわなくなったり、好みが変わったりして買い替えられている。モノに執着しない暮らしが今や当たり前だね。一方でとてもお気に入りのモノに出会ったとしても、それにもやがては使い捨てになる運命を感じる。だからこそ使える今に感謝だよね。

日々

多様な価値観を認めることで、あなたも認められる。だからあなたとは違う価値観を受け入れなさいと言っているように思って、素直なあなたはそこに抵抗を感じているかもしれないね。でもそうじゃないんだよ。あなたを特別視しすぎることに注意しようねといっているだけなんだよ。気がつけばついついあなたが一番でないと気がすまなくなるからね。

日々

人生どうなるかわかならいって言うね。わからないという概念があなたに備わっているからそれを伝えることができる。わからないとは説明することが難しい度合いのことを表現する言葉なんだけど、本当にわからないことは言葉にはできないんだよ。それはわからないとさえ認識できないからね。あなたがわからないと言った時点でわかっているんだよ。

日々

誰かのためにすべてを合わせる。そんな力を小さい時から学校で教わっている。そのための強制装置がテストで序列を測るというやり方だね。その中で切磋琢磨して能力を磨いていくなんて言うけれど、本当の能力はそこで引き出されて磨かれているのかな。ほんの少しの点数の差を気にするだけの自信をなくした人を大量生産している気がするんだけど。

日々

新しもの好きは、時代の流行に敏感でいつも最先端を体験していないと気が済まない。でもその最先端はあっという間に古くなってしまう。新製品はようやく手にした瞬間から旧型になる。古くなるということはずっとそれは未完成だということだね。だから古くなることは新しくなるための裏表なんだよね。それを感じてあなたは新しもの好きなんだよ。

日々

空に浮かぶ雲を眺めていると、どんどん風に流され形が変わり、そしていつのまにか消えてしまうね。同じ形であることなんてなく常に変わっている。その様子を地上から見つめている。とても穏やかな気持ちでそれを見つめている。いつもいろんな出来事が起こって慌てて何かをしようとしているあなたは、まるで流れる雲みたいにやがて消えるんだね。

日々

すべては消える。泡のようにね。だからこそ泡の今を楽しむことができる。その体験ができるんだよね。やがてはじけることも知っている。だとするとどうはじけるかを考えるチャンスも今しかないね。はじけてしまってからは考えられない。終わりを考えるということは今を楽しむということとセットなんだよね。どう終わるかがどう楽しむかなんだよ。

日々

軽くてコンパクトなものが求められる時代ほど、大きくて重いものに囲まれているね。もっと軽くもっと小さくというのはテクノロジーの進化であり、技術の進化でもあるね。歴史を紐解くとその遍歴が見て取れるね。あらゆるものは最初は大きく重く、やがてどんどん小さく軽くなってきた。次はあなたの番だね。小さくて軽い心にチェンジする時だよ。

日々

言葉を何とか紡いでここにあるものを説明している。うまく説明したり証明に成功すればようやくそこにあると認められるんだよね。あなたという存在がここにあるということも同じようにうまく説明できる状態でないと、そこにいないことになってしまう。だから言葉を尽くして説明する。ほら、結局あなたは言葉でできていることに気がついたかな。