扉の鍵

日々

過去を引きずって

いつまでも過去に縛られていると、同じ毎日が繰り返される。なぜなら状況は刻々と変化しているにもかかわらず、あなたはいつまでもその変化に対応できない状態だからだね。だから同じ毎日の繰り返しになるのも、なにかあったときに同じ反応をしてしまうのも、すべては今にあるわけではないからだ。一方でどんどん変わることができれば、その時々においてあなたは常にアップデートされていくわけだ。予期せぬトラブルはあなたを確実に次のステージへと引き上げてくれる奇跡なんだけれども、それを好ましい状況変化だとは捉えられずに、忌まわしきトラブルだと見てしまうのもそういう過去に引きずられているからに過ぎない。何かが壊れたり失われたりするとき、それは絶好のチャンスであることは間違いないのだから、それをそのまま受け入れてしまうといい。それは次の新たなあなたへの架け橋であるわけだし、停滞していたあなたを未来へと引きずり出してくれる良いことなんだからね。

苦難

それ故にあなたが人生は苦ばかりだと嘆いているかもしれない。でもその苦は忌まわしきものではないということだ。それが生きている証であり、人生そのものであって忌み嫌って避けてしまうと生きながらにして死んでいるようなものだ。いろんな出来事はあなたが生きているからこそのものであって、すべては奇跡と感謝でしかない。そうやって前向きに反応するクセをつけてしまうと、人生は一変するのは理解できるだろう。そう、あなたは突然起こる出来事を悪いことだと分類するクセがあるだけで、それに色をつけなければなんてことのないものになる。さらにそれを未来への架け橋だと思えば、常にあなたは守られているわけだ。そうやっていろんなことに出会えることがまさに今を生きるということであり、そこから逃げ出して過去に逃げ込んだところでそれは生きている以上避けられない運命だ。であるならば、あなたはどちらのクセをつけようと思うかな。

記憶

あなたの記憶はそういう過去のことばかりで出来上がっている。そしてその記憶によって現状維持のバイアスが常にあなたを悩ませている。ならその記憶という過去をいかに上手に手放すことができるかが今に生きることができるかどうかということだね。あの頃は良かったなどと回顧したところで、それは今とは違うという前提がそこにある。それによって今目の前で起きていることが特別なことだと際立たせるだけの手段でしかない。もちろん特別視することで喜び勇んでチャンレジできるならそれもありだ。けれども一方でそれを忌み嫌う意味で強調してしまったならば逆効果だね。そして数々の困難を乗り越えてしまえば、あなたは決まってほとんどのことを忘れてしまっているに違いない。あれは苦労したなんていつまでも思っているのも本当のところ骨が折れるからね。そう思えば今あなたを悩ませていることは、いずれあなたすら忘れてしまうような一瞬だとすれば、そのほんの僅かな限られた時間を充実したものにしたくなるだろう。そうやってすべてに感謝すれば、次の扉が勝手に開くわけだよ。