メインキャスト
すべてがある
結局のところ、いいことも悪いこともすべてはここにあるね。いいことばかりでもないし、悪いことばかりでもない。あなたが思っていた通りには全くならないけれども、やっぱりすべてはここにあることは間違いない。よく考えてみれば、あなたがここにいないずっと前から、いいことばかりの時代もなく、かといって最悪な時代ほどひどくもない。そんな今にたまたまあなたはいるわけだ。それを良いと思えば良いわけだし、悪いと思えば地獄になる。そんな世界がずっと続いているわけだ。あなたが小さな窓から見ている景色に雨が降り、いつの間にか晴れている。それがあなたとは何ら関係もなく続いている。釣りに出かけて豊漁のときもあれば、坊主のときもある。晴れていると思っていたら急に雨が降り出すこともある。それが自然体であって、あなたの思いとは無関係にそうなっている。それは見方を変えれば必要なことであり、唯一の楽しみにしていた旅行のときは最悪に感じられるだけのことだ。ずっと前から地球はそうやってこれまで生命を育んできたことは今のあなたで証明されているわけだ。
部分と全体
全体として俯瞰して見れば、自然の営みとしてそれは絶えず変化し続けている。たまたまそれに立ち向かうくじを引いたあなたは嘆き悲しんでいる。一方で誰かをそれで潤し、誰かをそれで犠牲にする。自然とはこのように残酷であり温かでもある。そして紛れもない事実としてはあなたもその自然の一部であることは間違いないわけだ。だからあなたの得手勝手な世界が実現することは微塵にもない。それでもあなたはあなたにとっての素敵な世界を抱き続けている。そうやって思い描くことは誰にも邪魔されないね。それ自体が至極の幸せなんだ。あなたはどんなときでもそうやって、あなたにとっての世界をいつでも再構築することができるからね。たとえそれがすべてうまくいかなかったとしても、それができるだけでもはや今風に言えば勝ち組といっていい。あなたの世界はやっぱりあなたが生み出せるという能力をすでに持っているのだからね。
夢と希望
それゆえに、あなたはどんなときでも、どんな状況にあっても常に選択することができる余白が備わっている。それを最悪だと嘆き悲しむこともできるし、それをチャンスだと思って再起に奮闘することもできるし、何もしないでただおどおどしていることさえ可能だ。それほどまでにあなたはこの世の支配者であり、いわばどうにでもできる立場にいるわけだ。だからここにすべてがあるわけだし、それを司っているのも紛れもなくあなただといえる所以だね。だからできればときに苦い思いを堪能すればいいし、それが飽きたら楽しみになるように再構築すればいいだけのことだ。誰かの幸せを妬んだり恨んだりすることさえできる。けれどもそれもこれもすべてはずっとは続かない。それはなぜかということすらも知っているはずだ。こんなに自然の抗えない大きな力の中であっても、あなただけは特別な存在であるということだけは忘れないようにしよう。