下準備

日々

気にしない

なんでも過ぎ去っていく。楽しいことも嫌なこともいつまでもあなたのそばにいることはない。環境もそうだね。いい人ばっかりの職場であっても、いつかは異動があるし、最悪なグループに永遠にいるわけでもない。すべては移り変わっていくのは自然の理だね。ところがあなたの心の中は、いつまでも過ぎ去った何かをずっと握りしめているわけだ。だから今はそうでもないのにも関わらず引きずってしまう。いいことも悪いことも永遠には続かない。雨が降ってもずっと雨ではなく、いずれ晴れる日が必ず来るのに、あなたの心の中はずっと雨模様というズレがあなたを不必要な苦しみでいっぱいにさせているだけのことだ。雨が降ったよね、と誰かに告げたところで、いや今は晴れているよ、と言われてしまう。そのことがあなたにとって不満となり、もはやあなたはいつかの雨をあなた自身がずっと振らせせ続けているわけだ。

こだわり

そうやっていつまでもあなたにとっては手放せないなにかを残そうとするあまりに、どんどん今とズレていくわけだ。それを防ぐためには、良いことも悪いこともさっと忘れてしまうことが肝心だね。とても楽しく過ごした時間を稀有なものとして、もう二度とやってこないと崇め奉るが故に、それにこだわり続けてしまう。一方で悪いことだけは忘れてしおうと頑張ったところで、それは叶わないのは必然となるわけだ。良いことだけを残して悪いことだけを手放すなにか妙案があればいいのだけれども、コインの裏表の関係にあるために、表だけを残そうとするから同時に裏も必ず残ってしまう。だからその握りしめているコイン自体を手放すことが必要なわけだ。コインはコインであって、そもそも良いも悪いもない。その表側のコレクションをしようとしたところで、見ないようにしたところで裏があるから表が際立つわけだからね。

水に流す

あなたもそういう意味ではどんどん変化し続けている。でもあなたの心が過去にしがみつくことであなたらしさを確かめようとしていることが逆に不幸を生み出す要因となっている。それから脱出するには、過去の思い出や良いことや悪いことをすべて手放すことだけが最善策だということだ。楽しかったことも手放し、苦しかったことも忘れることで常にリセットすることで、あなたは常にリフレッシュされ生まれ変わり続けられる。常にそうやって空っぽになれるから、その中に新たな幸せが舞い込んでくるわけだ。そこに余白がないと新しいことが入るスペースがないから、実はどんどんそれ以上の楽しいことがあったとしても感じられないようになってしまうわけだ。あなたの心のスペースに良いことや楽しいことだけを詰め込みたいと思ったとしても所詮無理な話になってしまう。その原因はあなたが過去に縛られているだけのことだね。食事をした後に鍋や皿を洗うように、一旦はキレイに洗い流すことが次の美味しい食事のための下準備がすでに始まっているわけだ。