宇宙を旅する
宇宙船
あなたもその他の人たちも大きな船に乗っているようなものだね。地球という宇宙をさまよう宇宙船にあなたの知るすべてがそこに乗っているわけだからね。そしてあなたがふとした瞬間に空を見上げているとき、あなたはその動きをほんの束の間だけれども感じている。その大きな宇宙船の中で、笑顔の人もいれば悲しみに泣きくれている人もいる。いろんなことがそれぞれの人生においてあるわけだけれども、それも長くは続かない。やがては状況が一変し、笑顔であった人も深刻な悩みを抱えるようになったり、泣いていた人も泣き止んでもしかしたら少し笑っているかもしれない。そうやって悲喜こもごもの時間を同じ船の上で過ごしているわけだ。だからあなたが気をつけないといけないことは、今がすべてではなくすべてが刻一刻と変化し続けているということだ。さらには地球という大きな船に乗って旅している船員であることだね。
大変革
激動の時代にたまたま生まれ、その中でかつてないいろんな体験をしている。けれどもそれもまたずっと続くわけではない。もちろんその潮流はしばらくは色んなことを混乱に陥れるかもしれない。そしてこれまでの常識ががらっと書き換わるかもしれない。けれどもしばらく経ってみればそれもまた当たり前になるだろう。世の中そういうものだと変に悟ったりすることはしないでもいいけれども、そうやってこれまでの何かが変わる節目は歴史を紐解けば理解できるだろう。それを知っていれば今のあなたの当たり前も実は少し前にはそうではなかったということにも気がつくことができる。なにかを基準としてそれを元にいろんなことを判断してきたわけだけれども、その根本も絶対的な正義でも真実でもないわけだ。時代背景によってそれらもまた変動しているのだからね。何かが大きく変わるときがチャンスだと言われるのは、そういう気付きが同時に起こるからだね。
光と影
そんな宇宙船も太陽の光に照らされているときと、そうでないときは表情を変えるわけで、あなたの常識や判断基準もまた同じように変わるわけだ。絶対的ななにかを探し求めては幻を掴み続けてきたのは、すべてが表層的なものだけをその範疇にしていただからであって、置かれた空間のその向こう側に思いを馳せるとなんだか馬鹿らしくなるのはそういうことだ。正解主義や完璧主義になりすぎて生きづらくなったり、適当にやりすぎてにっちもさっちもいかなくなって困ったりしながら、大きな船はそれでも動き続けている。どんな状況にあったといてもその視点さえあれば、あなたはそれらすべてに心をまるっきり奪われたりはしなくなる。むしろ空の色の変化を楽しむように、それらを温かな目で眺めることさえできるようになるだろう。すべては移ろいゆく景色であって、その中にはそれぞれの生活があって、そしてそれらはすべてを愛おしく眺めることができるはずだ。