感情を支配する

日々

上機嫌

あなたは首尾よく思ってた通りの結果が得られると、上機嫌になる。なんだか運がつき始めて、ようやくあなたの時代がやってきたと大喜びだ。そこでちょっと羽目を外して遊んでみたり、のんびりと過ごしてみたりするだろう。けれどもその結果、上手くいかなくなってしまったなんていう経験があるだろう。そうやって一喜一憂して毎日を過ごしている。もちろんそんなご褒美タイムが頻繁に訪れることは稀で、ほとんどは思っていたとおりになんていかないことばかりだろう。それはよく考えてみれば当たり前のことで、あなたの思いと現実のそれらはなんら関連性がないからだね。出来事はあなたが見える範囲で原因がわかるほど単純ではないし、いろんな出来事が複雑に絡み合っての一局面であるし、逆に言えばそうだからといってそこに良いも悪いもいい難いことばかりだ。だからそれらはそもそもあなたがコントロールできるものではないね。

不機嫌

だからあなたは目の前の出来事に対して、思っていたとおりにならないことに直面したときにどうしても不機嫌になってしまうことが多いね。それはまるで魚が釣れないことを呪ったり、急に雨が降ったことに怒ったりするかのようにね。もう一人の冷静なあなたは、そんなことに対していちいち目くじらを立てるのはナンセンスだと知っている。でも、思い通りにならないということをどうしても受け入れがたく思ってしまうわけだ。そのことからわかることは、いつの間にかあなたはあなたの世界の支配者となっているわけで、あなたの意にそぐわない現象を到底受け入れられないという奢りがそこに生まれている。何事にも謙虚に対応することを我慢と勘違いして、それを続けるのがどうしても辛くなってしまう。謙虚さと見返りを勘違いするがあまりに結局のところ、やっぱりあなたの世界では中心であり、何よりも尊重されるべき存在だということから脱却できないままということにほかならないわけだ。

勘違い

では何をあなたは自由自在にできるのかというと、実はあらゆる出来事を都合のいいことに変えることではなく、それらを目の当たりにしてもあなたの機嫌をコントロールすることしかないわけだ。あなたの世界ではあなたが支配者であることにこだわるのならば、余計にあなたは自らの感情を支配しなければならないということだね。思っていたのと違うことに対して切れてしまったり、誰かにチヤホヤされないと不機嫌になるのはあなたが感情を支配できていない証拠でもある。そしてそれもまた複雑に絡み合った出来事に影響を及ぼしてしまうわけだ。不機嫌なあなたが発したエネルギーが、あらゆる出来事に対して影響を及ぼしておそらくはあなたが歓迎するような現象は見られないだろう。そうやって作用反作用の法則のように、負のエネルギーはまた別の負の循環を駆動してしまうからね。となれば、いつも上機嫌で思っていた通りの出来事を探すのではなく、あなたが自らの感情をうまく支配することで毎日の景色をガラリと変えることができるというわけだ。