スルーする
悪評価
誰かによく見られたいという気持ちが誰にでもある。そこまで強くなくても、できれば悪くは見られたくないね。その理由はそうなるとあなたはとてもがっかりするからだ。それは誤解だと解いて回るのも面倒だし、いわれもないことを影でコソコソいわれるのも気分が悪い。でもそれはどうしてだろうね。あなたがそれを受け取らなければ、どこかの誰かがあなたがいない場所で話している言葉なんて、そもそもあなたに届くことが少ないだろう。そうはいっても情報化社会においては見聞きしたくないものも当然出会う確率が高くなるのはわかる。かといってそれを見たところで、それはあなたに届けようとした言葉ではないとしてスルーすればいいだけのことだ。
取り繕う
だから、とりあえずあなたは誰かに取り繕うわけだ。それがようやく終わった後はなんとなく後味が悪い。それはあなたが嘘をついているからだ。そう考えると、あなたにとっては誰かに悪口を言われて嫌な気分の前借りみたいなものだね。ということは、それをやらなくてあなたの評価が落ちて、批判されるときの気分の悪さと、そうならないように心にも無い言葉や態度で取り繕った結果の後味の悪さと天秤にかけているとも言える。それで前者を選ぶことによるメリットが大きいと判断しているわけだ。しかもその判定委員はあなただから、誰かのせいにすることすらできない。そうしてもやもやとあなただけの不快な気分がずっと続いてしまう。はてさてそれはそのほうがメリットが果たして大きいかどうかを再検討してみるのもありかもしれない。
バカ正直
だからといって、配慮も遠慮もなくあなたの本音をそのままぶつけたらいいという意味ではないよ。それは悪手だ。なぜそう言えるかというと、あなたの本音はあなただけのものであって外に出したところでがらくたであるに間違いないからだ。あなたがそう思うには、あなただけの背景や事情があってのことであって、それは他の誰にも共通ではない。あなただけがわかる暗号を発信したところで、誰かにとっては落書きのようにしか見えないからだ。それがあなたの世界があなただけの唯一無二のものであるという証拠でもある。ならなぜ他人の悪口だけは受け取るのか。それはあなたが欲しているからに過ぎない。おかしな話であなたが悪口に注目しているから、それはあなたにせっせと届けられるわけだ。それを無力化する最強の方法がスルーすることだ。それもスルーしようとしていたらスルーするふりをしてそれを待ち受けている状態だから注意したほうがいいね。