何度でもやり直せる力

日々

あなたと誰か

幸せになるには、あなただけが幸せになったとしてもどこか物足りないことに気づくだろう。あなたも幸せだけれども、周りの身近な人たちもそうでないと独りよがりになってしまう。だからできればあなたの愛する人達も笑顔にあふれて毎日を過ごしているし、あなたもそれに癒やされて幸せを実感している状態でなければ半減してしまうだろう。もっと言えば、あなただけの幸せをいくら追求したところで、あなたは決して満たされないだろうね。ということは、あなたが幸せでいる必要条件としては、あなた以外の人たちもそうでなければ成就しないわけだ。そうだとすると、幸せとは個人的主観的なそれだけでは不十分であって、そんなあなたを祝福して受け入れている身近な人がいないと成立しないわけだね。現代社会における損得勘定をいくら追い求めたとしても、あなただけが得をしたとしてもあなたはやっぱり不満足なままとなってしまうわけだ。

教え育むこと

それと同じことが教育にも当てはまるわけだ。当然のことながら子どもたちだからといってあなたと違う存在ではなく、むしろ愛すべき人たちであることには間違いないね。愛するがあまりにあなたの思い通りに言うことを聞いて育ってほしいと思ってしまう。ところがそううまくはいかないし、あなたの理想を叶えてくれるようなことも少ないだろう。そもそも子どもとといえども他人であって、それぞれの個性は全く違うわけだし、あなたのペットやコピーロボットでもないわけだから、あなたの思い通りに行動するわけではない。コントロールできないことが大前提であるにも関わらず、ややもすればあなたの所有物として見ていたり、分身だと思ってたりするから厄介な話になる。子どもたちのことは親が一番良くわかっているというのもおかしな話で、いずれ巣立って独立して生きていかなければならない子どもに対してあなたの思いどおりにさせようという視点は、はてさてどこからくるのだろうね。

個性と人格

たとえ我が子であっても、あなたとは全く違う個性と特徴を持っているわけだし、これから生きていくにあたってあなたと同じ境遇であるとは限らないわけだ。しかも現代は激動の変化に揺れる時代において、誰もが未来を予測することなど不可能なことは知っているね。親や大人の正解を子どもたちに押し付けたところで、それがその通りになるともわからない時代なわけだ。ならどうすれば最善なのかといえば、変化に対応できる柔軟で強かなマインドセットとスキルを身につけることになる。それは旧来の正解が不正解になったとしても、そのときに自分自身で問いを立てて、それに向かって探求することができる自立した能力を身につけることだね。どんな時代においても、どんな状況においても、子どもたちやそれぞれがあなたと同じように、自分だけが幸せになるだけでなく、周りの人たちにも配慮し、愛する人達が笑顔で暮らせるように創意工夫ができる力を備えること。もちろん前例や正解などがないわけだから、正解は自らで生み出す他にないわけだ。だからあなたができることは、あなたの常識を押し付けないことだけなんだよ。