向かうところ敵なし
好き嫌い
あなたにはどうしても受け入れがたい存在がいる。あまり気の乗らない仕事であったり、どうにも好きになれない友人だったり、苦手意識から脱却できずに避けがちなものだったりする。一方で夢中になれることも探せば見つかったりもする。普段はなんでもない毎日の中で、これが好きという自覚は薄れてしまって見落としがちだけれども、大好きといえないまでもそれほど苦でもないことがほとんどだったりもする。その中で際立ってしまうのが、嫌なこと、嫌いなことだね。そこにばっかりフォーカスしてしまうのも、実はそれ以外はそれほどでもない状況下にいるからなんだ。だから逆にいえば嫌いなことや苦手なことがあるということは、殆どの場合は好きなことに囲まれているという証明でもあるわけだ。それをうっかり忘れてしまって、あなたはひたすらに苦痛ばかりに注目してしまっているね。
辛い人生
そうやって我慢して耐え忍ぶことで、その未来にはきっと良いことがあるだろうと教えられてきた。だからあなたはそれもまた人生の一つだといやいやながらも受け入れようと頑張っているだろう。そうやってすべてを受け入れないといけないと思うことで、ますます辛くなってしまうわけだ。そんなときに思い出してほしいことは、あなたはそれらの苦痛に注目ばかりしていることだ。あなたにはなんでもないことの方が実は多いということに気づくことで、苦難は避けられないとしてもこれまでもこれからも乗り越えていくスキルがあるというラッキーな存在であるとメタ認知できるね。辛いことはそのためのエッセンスであり、スパイスみたいなものでしかない。逆にそれがないと幸せに包まれすぎて、これまたぼんやりした人生となってしまうだろう。すべてを受け入れるということは、何も辛いことばかりに注目しなさいと言っているわけではないね。
陰日向
ほとんどが明るい光に包まれている。だからあなたはそれを見ることができる。だから楽しいときも辛いときもあってこそのまるごとの人生なんだ。生きるということは何も苦がすべてではなく、苦は避けられないだけのことだね。光に包まれている世界では、それによって生じる影は必ずできる。逆に光がなければ何もあなたは見ることができない。見えるという代償として影もできるということだね。いわば幸せも不幸も、好きも嫌いもセットになっているわけだ。そういう仕組みそのものを受け入れることで、あなたは幸せだけにフォーカスすることさえできるわけだし、もちろん先に述べたように不幸ばかりを見つけることもできるわけだ。その調整具合もあなたは難なくできるぐらいの能力を兼ね備えているのだから、もう魔術師と言っても過言ではないだろう。さらにはそうやって悩んでいるというあなたを別のあなたが観ることさえできる。ということであなたはやっぱり無敵であることは間違いないね。