自分流
この世の掟
あなたには成功体験がある。こうしたらうまくいくとか、必ず受けるトークスクリプトとか、なんとなくそういったジンクスというか習慣を信じているね。だから他人からみればどうでもいいようなことにもこだわりがあるわけだ。そのルーティンを実行することであなたの心は平穏となり、結果首尾よく成し遂げることができるという体験が積み上がっていくからだ。それこそ非科学的であり、エビデンスも追証も不可能なことばかりなんだけれども、だからといってそれを手放す特別な理由も見当たらない。だからなんとなくこれまで通り、今まで通りになぞっていくことになる。それを世間では思考停止と呼び忌み嫌われることぐらいはわかってはいる。けれどもそんなことはあなたが黙っていれば誰にも気づかれない程度のことだから、あなたは好きにやり続けることができるわけだ。
顕在化
しかしながらそれをうっかり他人にも強要したり、こうすべきだと伝えた瞬間に密かな楽しみが批判の的になる。あなただけのルールであり、潜在意識を強化する習わしであるだけのことを、表沙汰にしたからだね。ローカルルールを、普遍的な社会的規範かのようにすり替えてしまった瞬間だとも言える。そしてその基準で物事を見るようになるととたんにその密かなルーティンは馬鹿げた無駄だと烙印を押されてしまうわけだ。あなたからすればかなりの衝撃を受けるだろう。でも、それがあなたの世界であるとも言える。あなたは強く信じて疑わないことで世界を創造している。ジンクスや運は実はあなたがそれを生み出しているわけで、一般化するようなものではない。逆に言えばそれを上手に操ることができれば、まさにあなたはスイスイとこの世を渡っていくことができるわけだ。そういうメタ認知ができれば、もはやあなたはこの世の神だと確信することができるかもしれないね。
未来
結果ばかりを気にして未来を台無しにしていることが多いね。そこであなたはうまくいく過去の記憶を探し始めるわけだ。その記憶のコアの部分は、何をどうやったかというプロセスにある。実は良い結果を求めるとき必ずあなたがしていることは、どんなふうにやったか、ということに尽きる。結果はあくまでそのときの瞬間で判定されたものであって、それは固定化しないとその後どんどん変化してしまうような不安定なものだ。そうではなく、その方向へ向かうためには何をどうやったかということが大切だと認識している。すなわちあなたのすべてはそのプロセスにあり、それらの集大成であると言ってもいいわけだ。結果なんてものは、時間がすぎれば旬を過ぎてやがて無価値に成り下がる。そればかりに執着すれば必ず落ちぶれることは必定なことも知っている。そうではなく一番大切なことはプロセスがすべてを生み出しているということ。あなたがかつて勝手に信じて作り出したルーティンやルールそのものを、実はいつでも新たに生み出すことが可能であるという気付きがすべてを大きく変えていくわけだよ。