心の棘を抜く

日々

尻込み

ふとやってみたいなと思うことがある。けれどもそれをやるためのリソースがないと言い訳がすぐに思い浮かぶだろう。そうしてそんなネガティブな考えが自らの中から出てくるわけだから、本当にやってみたいとは思っていないんだろうな、とこれまた自分自身に言い聞かせて終了だ。そんな毎日がこれまでもこれからもずっと繰り返されている。そして人生の終焉に近づくにつれ、そんな馬鹿げたことでさえ体力的に困難になっていることに気がついたとき、ああ、あのときどうして無理してでもチャンレンジしなかったんだというのが後悔のすべてとなる。幸いなことにあなたはまだその段階にはいない。さて、あなたは何を恐れていろんなチャレンジを自らのできない理由を仕立て上げてやらないままにしているのだろう。答えは明白だね。それをやることで失敗という辱めを受けるのが嫌だからだ。それがあなたの唯一の誇りであるとすれば人生を台無しにする最大の敵でもあるわけだよ。

プライド

あなたは自身が傷つくことを極端に恐れている。もちろん命に関わることに関しては慎重であるべきだね。ところが多少周りから揶揄されたり嘲笑されたりすることは生きることを阻害するほどもでもない。あなたのちっぽけなプライドだけが少しばかり傷つくわけだね。成功しようが失敗しようが笑って受け止めることができれば、それらは全く問題ではなくなる。すなわちあなたの行動を司るちっぽけな障害は、実はあなたが綺麗サッパリ消し去ることがいつでも可能だということだ。身も蓋もないことを言えば、それほどあなたに興味関心がある人も実はいなかったりする。一番大事に思っているのはあなただけであり、その他大勢はあなたのことなど見てもいない。もちろん今はネット社会だからSNSを通じてエゴサーチしてずっと気にしている有名人もいるだろう。けれどもあなたは有名人でもなんでもない。従ってあなたを揶揄したところで、フォロワー数が増えるわけでもないのだからね。

大失敗は大成功

結局のところやってみたいと思っていることはできるだけやってみればいいだけのこととなる。莫大な費用がかかるようなことはすぐにはできない。準備に時間がかかるからね。そんな大きなことばかり見て足元が見えないのも本末転倒だ。ここで言うやってみたいことは、例えば掃除をするとか、ゴミが気になるから拾うとか、ちょっと言い過ぎたから友人に謝るとか、そういう日常でちょっと気になったことだ。それをやらずにいると心の棘としてずっと残ることになる。ありがとうと感謝を伝えたいと思ったなら、素直にその場で言えばいい。ちょっと調子乗りすぎたと思えばすぐさまごめんなさいといえばいい。窓が汚れてきたと思えば5分だけも拭けばいい。もちろんそれがすべてを解決するわけではないけれども、あなたの心の棘はどんどん抜けていくだろう、そして眠りにつくときにできることはやりきったという充足に包まれる。それが至極の幸せと言わず何が幸せなんだろうね。