唯一無二

日々

我慢

我慢は身体によくないね。でもなぜか我慢することが美徳であるように教えられている。だから、多少の困難は耐え忍ぶことにあまり抵抗がなかったりする。苦労した分喜びも大きくなるとか思っているから、ある程度の苦難はつきものであり、人生にとってはスパイスみたいなものだと思っている。子供の頃苦いコーヒーを大人が飲むのを不思議がっていた。あんなものを毎朝飲むなんてどうかしていると考えていたあなたも、その苦みを求めていつのまにかブラックコーヒーを愛飲してたりする。苦みすら快楽になるとはこういうことか、となんとなくわかるようになってきた。けれどもやっぱり苦手なものは苦手なままなのも事実だね。そこで苦手なものを得意にするとか、そこまでもいかないとしても普通になるように鍛錬するという手段に出るわけだ。それも愚策で、苦手なものを克服する必要性なんて冷静に考えてもまったくない。それがあればなんとか上手にやっていけると信じて疑わないけれども、たとえそうなったとしても誰かの普通レベルがせいぜいであって、とても見合う苦労ではないね。

特性

あなたはどんなに誰かに比べられて馬鹿にされたとしても、あなたはあなたであるという時点で十分に誇らしいわけだ。比べるという行為は、ある限定された狭い範囲の中でのことであり、それがすべてだと大げさに言う人がいるけれども、それはまったくの見当違いだから気にしなくてもいい。学生時代であれば、数学が苦手で人と比べるとテストは苦痛だし、重い腰を上げて学習に取り組んでみるものの、すぐにわからなくなって八方塞がりとなる。それで違うことをやりだしたり、得意な科目ばかりに夢中になったりしたね。でもそれでいいんだよ。数学が苦手であっても、それは特性であって欠陥ではない。ましてや一時的なテストの点数なんてあなたの人生においてのほんの一部でしかないからね。いずれ熱中したり夢中になってやりたいことができたときは、それに多少の数学が必要であれば、なんなくあなたはやり過ごすことができるはずだからね。何でもかんでもできるスーパーマンにならなくても大丈夫だ。

優劣

優れた人というのは、誰かと比べて一番だと思っている。文武両道や才色兼備なんて言われるように、もうオールジャンル優れている人がそれだろう。はてさてそんな人にあなたはなりたいのかと胸に手を当てて考えてみれば良い。なりたい人はあなた自身ではなく、その思い浮かべた誰かか、もしくはこの世に実在しないあなたの中の妄想だろう。子供の頃になんでも知っている物知りを演じたりしたことがあるかもしれない。そうやって虚勢を張ってなんとかクラスの人気者になろうとね。それは大人になり社会にステージを変えただけで、おそらく同じことをしようとしているのかもしれない。そうやってあなたはいつもあなたをないがしろにして、憧れの誰かをずっと追いかけている。できれば誰からも尊重されたい、大切にされたい存在でありたいわけだ。でも大丈夫、そんなことしなくても、すでにあなたは世界で唯一のあなたであり、他の誰もが真似できない存在なんだからね。もっと胸張って生きていけばいいだけのことだよ。