言ってはいけない

日々

喪失

あれだけうまくいったのに、今では何もできないくそったれな存在に成り下がっている。あなたはそう思っているかもしれないけれども、それの真実はそうではない。失うほど有り余るそれらを持っていたということを表しているだけだ。失うためには、それだけのものを手にしているという証拠であり、そもそも何も持たないのなら、失うことすらできないわけだ。だからこのことからわかることは、何かを握りしめているときは、それほど幸せではないということだね。いつも何かが足りないからと足し算をしようともがいている。けれどもそれは幸せからは真逆の努力でしかない。一番の無双状態は、もはや何も持っていないことだ。何ももっていないから、何も失うことすらできない。失わないぐらいの状況だとあなたに敵や恐怖などなにもそこには生まれない。だから手放しとか執着を捨てよと言われるわけだね。あなたが握りしめているものは実はそれほど大切なものでもないし、それで幸せになれるわけではないということだ。

富と名声

富や財産をたくさん持っている人は、それを管理することに追われることになる。そもそもそれらがない人からすれば想像もできないほどの苦悩がそこにあるわけだ。名声を持っている人は、その維持のためにすべての言動が制限されてしまう。下手なことを発言することですべてを一瞬で失うリスク管理のためだね。迂闊に単なる個人的な感想を述べることもできない不自由さがそこにある。さて、本当の幸せや自由でいられるのは誰だろう。紛れもなく何も持たない、執着もないあなただね。何も持たないということは、すべてを司ることができるということであり、全くのフラットな状況にある。したがってそこからプラスにいくらでも振ることができるし、その逆もしかりだ。あなたはフラットである強みを全く知らないままでいる。だから、何かを得ようと必死になっているわけだね。それには想像を絶するぐらいの不利益も含まれているわけだ。

こだわり

あなたはそれらに執念とも言えるぐらいの強い思いを持っている。けれどもそれは全く逆の結果をもたらすわけだ。いくらブランド物で身を着飾っても、富を得て裕福な暮らしができるようになったとしても、それらはすべてあなたを不自由にするわけだ。思い返せばそれらを追い求めているときのほうが数倍幸せだったということにようやく気づくことになる。何も持たないで、あれこれ欲しいものがたくさんあって、それらをなんとか手にしようともがいているとき、あなたは一番輝いていたわけだ。すなわち結果はなにもあなたの幸せに貢献することはない。そのプロセスことがすべてだということだね。この社会では結果重視であり、結果を出さないものは不要だという風潮にあるけれども、それがまさにすべての人の不幸を創出して、ありもしない結果としての幸せという幻想を見せるための道具となっているわけだ。そこに早くに気がつくことができた人から実はおだやなか幸せを享受しているということがまさに真実なんだ。けれどもそれは口に出してはいけないことになっているわけだよ。