ありがとうだけの世界
なんでもない
あなたはできれば平凡でなんでもない日常を送りたいと願っているね。日々誰がどうだとか、何が原因だとか、そんなことばかりで戦い抜くよりも、今日も無事平穏に終わりありがとうと眠りにつく毎日を望んでいる。そしてそんなひとときを愛おしく思っているわけだ。けれども世間はやはり苦難の連続で、誤解や誹謗中傷の嵐があちこちで巻き起こっている。目覚めた瞬間のつかの間の喜びも、そんな戦場へと向かう準備の間で、あなたの表情も凛々しく変わっていくわけだ。まるでいざ出陣、と毎日戦場へ向かう兵士のようだね。そして予想を遥かに超えた無理難題をなんとか凌いで家路につく時、ほっと一息してまた明日に備えて英気を養っている。それがひどくなるともはやほんのひとときの安らぎのためだけに戦う日々となり、なんだかこれで良かったのかともやもやしながら眠りにつくようになるわけだ。
敵は味方
あなたはいったい誰と、何と戦っているのだろうね。もちろんあなたをやっかみで批判したり、心無い中傷を受けることが日常茶飯事だろう。誤解や勘違いによってそれをなんとか解消しようといつも七転八倒しているわけだ。それはまさに余計なエネルギーを消耗するだけで仮にそれを解いたとしても虚しいばかりだ。しかもそのことがきっかけにあちらを立てればこちらが立たずとドミノ倒しのように、問題事が終わることはない。そのために命という時間と体力を消耗していくわけだから、まさに消耗戦で勝ち目のない戦いを強いられることになっているね。このままではいけない、と奮起するものの結局のところ堂々巡りであなたが会心の一撃を決めれば決めるほど、なぜか敵が増えてくるわけだ。まるでゲームプレイヤーのレベルが上がれば、ますます困難なステージが用意されているようにね。ならばもう何もしないで打たれっぱなしになろうとしても、敵の攻撃は止まないどころかますます激しさを増すばかりだろう。
パラダイムシフト
戦いは勝ち負けの世界となり、あなたが本来望む平穏とは程遠い次元の世界だ。だから戦いはできるだけ避けたいのが本音だろう。たとえ論破したり、正当性が認められたとしてもゲームのステージのように、次のやっかみはそれによって生まれ続けるわけだからね。あなたが強くなればなるほど、あなたの敵が増えるという構造となっている。それに気づいてあなたが攻撃の手を止めて、戦う場所から逃れようとしても、敵はあなたを見逃さない。それは絶好の反撃のチャンスを与えているようなものだからね。戦って勝利を収めても、全面降伏しても、地獄は同じようにやってくる状況において、ならばどうすればいいのかと判断に迷うだろう。そこから離脱するための方法は唯一あなたの世界観のパラダイムシフトしかない。あなたが誰かと競い合って戦っている世界を飲み込んで、それは愛情の世界だと反転させることだ。愛があるから誰かがあなたに助けを求め、あなたはそれに応えているという構図が見えてくれば、その世界は地獄絵図ではなく天国だったということになる。まぁ、そんなに簡単にはできないだろうけれどもね。
