教養の時代
忍耐
世の中の変化がゆっくりな時は、じっとその場で我慢することが美徳とされていた。それは環境の変化が穏やかであるがゆえにそれは成立したわけだ。ところがどんどん社会の価値観が揺るがされている現代においては、やりたくもないと直感的に思っていることを我慢して根気よくやり続けるのは最善手ではなくなってしまったね。なぜなら今日その思ってやっていたことが、明日には全く逆になる恐れがあるからだ。だから、そういう時代においては柔軟に視座を変更できる力が必要となる。反省するだけで終わるわけでもなく、先輩にアドバイスを求めるわけでもなく、あなたが見て聞いて感じたままを実行することが変化に対応できる唯一の術となるからだ。そういった固定観念というか思い込みがあなたの変化を阻害するわけだけれども、実際にはあなた自体がその激動の時代に対応しきれず、もはや置いてけぼりになってしまう。今はそうなんだ、なんて悠長に構えていると、誰にも相手にされない存在となっていくリスクが新たに生まれたわけだね。
根気
ところが、だからといって粘り強くコツコツと努力することが全く無駄になったわけではない。激動の時代の中でも、あなたの視座を磨くという行為は依然として重要なファクターであることは変わりないからだ。ここで勘違いしがちなのは、例えばAIの台頭でそういうものを使いこなすスキルを磨いてしまうことだ。それは確かに今ここでは最先端な能力かもしれないが、あっという間に陳腐化する。だからずっとアップデートし続けなければならないわけだから、いかにその進化にキャッチアップするかということを追いかける羽目になる。そこで諦めてしまえばあなたのこれまでのスキルは全く過去のものとなってしまうからだ。そこであなたはどんどんと疲弊してしまうね。なぜならいつまでも頭脳が明晰であり続けるわけではないからだ。そしてどこかでそれを諦めなければならないときが来てしまう。そういうスキルばかりが注目され喧伝されているけれども、その根底にある時代背景や哲学的な思想が今後重要となるのはそのせいだ。技術的なスキルはどんどんアップデートして便利になるわけだから、それを使いこなすための哲学の方が大切となるからだ。
コンテキスト
だから最新の技術を操るエンジニアはどんどん世代交代してしまう。それを使いこなすための方法論ではどこまで追いかけても追いつくことができない。そういった技術の進化は加速度的に速くなっていくからだ。そんなことよりも、その背景やそれを支えている根底をしっかりと身につけることが肝要だね。細かいテクノロジーをどうのこうのとしようとして疲弊するのならば、一旦そこから離れてその原理と哲学的な思想を研究するほうが長く使えるスキルとなる。だからコツコツと粘り強く積み上げるべきものは、どんどん変化し続ける操作方法ではなくそれらが歴史的にどういう意味を持つのかという視点のほうが大切となる。単に技術を活用できる能力よりも、それらのルーツを語る力を持つほうが、それこそあなたの視座を豊かにすることができ、結局のところどんな変化が起きたとしてもすべては想定の範囲内となるわけだ。あなたが今後楽しむためには、単なるオペレーションスキルではなく、それを支える歴史的背景のほうを追求したほうがいいのはそういうことなんだよ。
