今日も一日おつかれさん

日々

いつもの

今日という一日はどうだったかな。相変わらず特別な出来事もなく、かといって最悪なこともなかった日だっただろう。いや今日は最低な日だったよ、というかもしれない。けれども最低であっても最悪ではなかったね。だって今こうして振り返ることができているのがその証拠だ。もしかしたら本当の最悪な日は、その瞬間に途切れてしまうことであり、後でどうのこうのと振り返ることすらできない日なのかもしれない。そう気がつくと、こうして生き延びていること自体が連綿と続く命のバトンをしっかりと携えてリレーしているとも言えるね。そう、色々苦難はそのまま未解決だろうけれども、あなたは今日も生き抜いたわけだ。そしてほんの少しの希望を胸に明日はきっといい日になれば最高だな、なんて思っていたりもする。まさにそのことが命を永らえることそのものであり、生きるすべてがそこに凝縮されているわけだ。

トラブル

あなたにとって不幸せな出来事はそれでもそのまますべて未解決だ。けれども、それによってあなたの命が脅かされるほどでもない。いやいやこんな毎日がいつまで続くのだと絶望していても、また明日がくるだろう。そしてやっぱり良いことなんてほとんどない日々が繰り返されてしまう。そう思い込んでいるところから脱却するには、とてもシンプルだ。それでも生きている、と感じることだね。どれほど辛いことがあったにせよ、思い通りにならなかったにせよ、それを感じられている幸せを噛みしめることさえできれば、なんてことのない苦悩だと悟るだろう。そんなの簡単に幸せになんてなれるわけがない、と思っていることがそのまま現実化して叶っているのだからね。そして本来はそのあなたの願いを楽しむためにそこにいる。現にそうやって今日もついてない一日をつまみにして、悲劇の主人公を演じているあなたがいるのだからね。

かすり傷

あなたが受ける心の傷はすべて勲章であり、かすり傷程度でしかない。なぜならあなたが致命傷を食らうぐらいのインパクトがもし本当に起こったならば無事ではいられないだろう。傷は浅いからこそそれに対してぼやいたりできる余裕がそこにある。そしてそのことによってあなたの願いがさらに強くなっていくことができるし、違う作戦を考えたりすることもできる。結局のところ振り返ってみれば武勇伝になるわけだ。それもあなたが生きながらえているからそれができる。あっという間に命を落とさないぐらいには運よくできているわけなんだからね。いつかそれも終わる時がくるのもなんとなく感じているだろう。あなたに残されている余白は常にそれを楽しむことであり、あれこれと未来や過去を妄想できる今がまさにあなたそのものであるとも言える。そしてああ今日も一日辛かったなどとつぶやいている瞬間は時空を超えて永遠だと言ってもいいわけだね。そう、自分におつかれさんと言ってあげられる幸せがそこにあるのだからね。