一人ぼっちにはなれない
らしさ
あなたらしさというのは、まさにあなたを表す特徴であるわけだ。だからそれは他の何かよりも突出した部分であり、それ以外は平均以下となる。それはらしさを追求すればするほど、何かを確実に失っている状態であるとも言えるね。だからあなたらしさをこだわると、あなたは万人に好かれるわけではなく、必ずアンチが生まれるということだ。真の意味であなたが何の取り柄もなく平均的な存在であれば、あなたは集団の中に溶けて消えるのだからね。特徴や個性を大切にするというのは、それと引き換えに差し出している何かが必ずあるということ。だからそれを貫くのならば諦めることも必要となる。さらに言えば、あなたは無難な存在で誰からも好かれたいという実際には存在し得ないあなたを目指してしまうから苦悩から逃れられないわけだ。そうではなく、あなたがあなたらしく生きるという覚悟を持ったならば、それと同じぐらいに忌み嫌われるということを受け入れなければならない。どれもこれも同じようにまんべんなく満たそうとするから、そこに無理が必然的に生まれてしまうのだからね。
理解者
だから、ほとんどの人には受け入れられなくとも、たった一人の理解者がいれば十分だ。それは特に他人でなければならないわけでもなく、あなたがその一人を兼ねてしまえばいいわけだ。誰にも相手にされずに、一人ぼっちになったとしても実はあなたは一人ではない。なぜならあなたが一番のあなた自身の理解者であればいいからだ。それは他人に対して攻撃的になれとか、挑戦的な態度を保つということではない。あなた自身の深い納得があればそれだけであなたらしい生き方が完結しているということだ。そう言うとよく誤解されるのだけれども、だからといって傍若無人な振る舞いが許されるとか、自分勝手でいいとかいう結論にはならない。逆にそれらは強く他人を意識しているからそうなるのであって、あなた自身の問題の範疇を超えてしまっているからだ。他人に対する心遣いや配慮はまったくそれによって消え去るのは不自然だ。それはあなたで完結しておらず、結局のところあなた以外のなにかに強く依拠しているからそうなるわけだからね。あなたが静かにこれでいいのだと笑って過ごせる時は、妙に思うかもしれないけれども、そこに他人という存在も溶けている状態なんだからね。だから奇妙に思うかもしれないけれども、忌み嫌われるという覚悟は、ほとんどがそれを発動する機会はない。
大きな一つ
あなたがそうしてあなた自身が心からの理解者として君臨するとき、不思議なことに嫌われるとか無視されるということが起こらないということだ。それより意外なことに、なぜか他人から支援を受けたり応援してくれたりする。逆にあなたがあなた自身を見失って、あなたを差し置いて周囲に余計な気を遣えばあなたを揶揄する人が現れるわけだ。そこからわかることは、あなたが深くあなたを受け入れて理解してあげることが、実は周囲の幸せを生み出す姫たるパワーを発揮するということだ。逆になにか下心があって、少しでもあなたに好意を寄せてもらってそのことで見返りを求めたならば、あなたは極端に忌み嫌われてしまうわけだ。ここの違いはよく勘違いして受け止めてしまうけれども、表面的には同じように見えてもその本質は全く別次元のものだね。わがままがだめだとか、誰かに甘えてばっかりではだめだとか、少しは思ってもないようなおべんちゃらを言ったほうがいいとか、そういうことは無意味だということ。思いっきり頼ってもいいし、あなたの思いをストレートに伝えても問題はない。あなたが本当にそう思っていることであれば何が起こっても大丈夫なんだからね。