同じ穴のムジナ

日々

欺瞞

あなたも隣に誰が座るかを気にすることがあるね。特に電車やバスなんかがそうだね。わざわざ座りにくいように書類を広げたり荷物を置いたりしている人も見かけるだろう。あなたはそれを見て不快に思う。だからわざわざそこまでしないとしても、あなたはそうやって、誰か他人に対して警戒しているわけだ。その理由を少し深堀りして考えてみよう。どうしてそんな行動をしてしまうのか。それは、その人はおそらく特別であって、他の人は席をそれほど必要としていないと決めつけているわけだ。一度その考えにたどり着いてしまうと、どれほどその人が辛い仕事をして疲れているかとか、忙しくてこの希少な移動時間にやるべきことがたくさんあるとか、そういう理由で自己正当化し始めるわけだ。それで改めて周りを見渡せば、その人以上に疲れていたり忙しそうな人はだれもいないと確信するわけだ。そうして知らずしらずのうちに、その人は欺瞞に満ちた行為をしてしまうわけだね。

俯瞰

それを苦々しく思って見ている、そんなあなたを例えばスマホや監視カメラで見てみよう。するとあなたはどんな人に見えるだろうか。あなたもとっても疲れているのは事実だし、おそらく忙しさややるべきことを抱えている量で言えばトップクラスかもしれない。けれども映像に映ったあなたの顔は、とても意地悪でつまらない表情をしているだろう。それをもう一人のあなたが見たときにどう感じるだろうか。なんて傲慢な態度だと憤慨するか、傍若無人ぶりに呆れてしまうだろう。席に座るという必要性に関しては、疲れていようがそうでなかろうが、等しくそこにある。できれば譲り合ってみんなで座って移動できることに越したことはない。それは理屈ではそう思うだろうけれども、実際に映っているあなたは、あなたが一番イヤな人であるに違いないだろう。もしそれを俯瞰して見ることができるのならば、あなたは自分自身を正視することさえ耐えられないかもしれない。実はあなたもその人と同じということだ。

リーダーシップ

これは極端な例であって、実際にはあなたはすくなくともその人よりもマシだと思っている。しかしながら実直なあなたは、これだけ頑張っても満足に評価されないと思っているし、いつも仕事や物事には真面目に取り組んできたという自負もあるだろう。仕事や組織においてもリーダーを任されているかもしれない。常に全力ではなく少し手を抜いて仕事をしようとしている同僚や部下に対して、どうにか頑張れるように褒めてみたり、叱ってみたりと苦労しているだろう。そのためのモチベーション理論や人身掌握の方法論をも学ぶべく努力もしているね。でも、実はそれらはすべて諸悪の根源であり、そういった世界だと見ているのはあなただね。あなた以上に努力して疲れている人がいないと思ったり、仲間を少し蔑んで見てしまっているのならば、少しこのことを思い出してほしい。もう気がついているだろうけれども、実のところその原因はすべてはあなたの事故欺瞞なんだからね。