Think about 進化
そうじゃない
80年代、90年代の頃を知る人からすると、最近のバイクはの進化は認めつつも、総じてつまらないと言う。まぁ二輪なんで、タイヤの数が増えるとかサスペンションの構造が大幅に変わるとか、ましてやエンジンが画期的な内燃機関に変わるとか、そういう劇的な変化は確かにないね。でも実際に乗ってみると、実は気がつかないところでとても進化しているんだけど、昔の猫も杓子もバイクに乗っていた頃を知る「うるさ方」は、正直つまらなくなったと嘆くことが多いね。スペックというか馬力とかの数値は低くなっているけれど、その部分以外の変化は乗ってみると気づくことができるんだけどね。それがいいとは言いにくいのかな。でも、車種にしろ、排気量にしろ、ラインナップが激減したのは確かだし、さらにどれもこれもお値段は高くなってしまって、もはや金持ちの道楽でないとバイクにさえ乗れない時代であることは事実だね。下手したらというか、以前からも囁かれていたことだけど、お手頃の自動車の方が利便性は圧倒的に高いのはこれまで通り変わらない。
エコロジー
環境性能という言葉ができて久しいね。簡単に言えば燃料消費量がびっくりするぐらい良くなっている。それはキャブレターという原始的な霧吹きから、コンピュータ制御のインジェクターに変わって、それこそ大雑把に空気と燃料を混ぜる割合が決められていたものが、緻密に計算して割合を決めることができるようになったからだね。今時のバイクはカタログ値と同じぐらい実燃費が出るのはもはや当たり前になっている。効率がいいエンジンに緻密な燃料制御の合わせ技で、環境への影響もようやく2輪らしくなってきた。これは地味だけどすごい進化だね。でもここでバイク乗りの要求のずれが生じている。今時わざわざバイクに乗って走りを楽しもうとするような人が、環境性能や燃費性能を気にして選ぶのかってことね。快適な移動手段としての乗り物をチョイスするような人は、初めからバイクは選択肢に入っていないんじゃないかな。
電気はきれい
燃料を直接燃やして走る動力源は、そのうちに電動モーターに変わるという。電動モーターであれば、まずは部品点数が大幅に少なくなるね。モーター、バッテリー、制御基盤、冷却装置ぐらいになるかな。燃料燃やして回るエンジンといえば、ピストンやシリンダーなど高温にさらされつつも、バルブやカムシャフトがタイミングよく動作し、潤滑するためにオイルは循環し、適度な温度で働くように冷却装置が必要と、もうそれらの構造の一つ一つは古臭くシンプルだね。現代ではその制御は繊細で緻密になっている。エンジンをやめてモーターに変われば、ギアもバルブも必要なく、バッテリーとインバーターとその他制御基盤で動くものに変わる。今のところ電気をためるというところがとても苦手だけど、いずれ解決すれば有害な排気ガスを出さない、見かけ的にはゼロエミッションなバイクと呼ばれるんだろうね。電気で走る乗り物はそこでは排気ガスは出さないけれど、じゃぁ電気はどうやって作っているのかが問題なんだけどね。それは言っちゃいけないことなのかな。
見かけは大事
バイクも、その他環境に優しい乗り物も、見かけ重視なのは変わらないね。電気で動くようにしたら排気ガスが出ないから環境に優しいと言う。それは本気で言っているの?って言う「うるさ方」の意見は間違っているのかな。電気を作るために何をしている?再生可能エネルギーは使い物になってる?一方で従来のガソリンエンジンはとても効率が良くなって、排気ガスはなくならないけれど、触媒やセンサーでほとんど完全燃焼している。見かけでかっこいいとか、排気ガスはダサいとか、これからは電動が主流だとか言っているけれど、トータルでエネルギーを考えている人はいないのかな。部分最適をいかにも正義にしているけれど、裏では排気ガス以上の環境破壊を見えないようにしているなんて、ちょっと冗談もほどほどにしてよね。でも時代の潮流でいえば、世界的には電動化の流れなんだろうねぇ。全部電気に置き換わればすごいといえばすごいけど。どうなるんだろ?