氷の微笑
楽しいこと
やりたくないことを無理にやっていると、あなたの心は氷のように固まってしまうだろう。何を見ても、何を聞いても、何も反応しないように自己防衛するからだ。いやなことを無理にやるのは、人間という生き物だけであり、それを長らく続けなければならないという思い込みも人間だけができる離れ業だ。他の動物がやりたくないことを我慢してやるなんていうことはおそらくゼロだろう。それゆえに人間だけが社会生活を営み、人間関係を構築でき、今では巨大なネット網によって、あらゆる情報が駆け回る。それらに一喜一憂して、あなたの次のアクションをどうするかを瞬時に決めなければならないね。そこで感情に揺さぶられるわけだけれども、いちいちそんなことをしていたら、周りに遅れを取ってしまうわけだ。
幸せなこと
そんなふうだから、誰かがやらかして失敗したり、誰かに認められることが唯一の楽しいことにすり替わるわけだ。あなたが笑う時は、誰かを嘲笑するときであり、満足して微笑むときは、賞金の大きさを自慢するときだろう。それが幸せであり、夢となり希望へと変換されてしまっているわけだ。そこには、あなただけという枠組みがあって、みんな一緒ではないことが含まれているね。それが証拠に、あなたはもはや、みんな一番では物足りないはずだ。あなただけが特別であるということが強調されるなにかであればあるほど、あなたの存在価値は向上し、それにともなってあなたも誰かに自慢できるからだ。自慢とは、あなたが特別であるということをアピールする行為であり、それを認めさせるということもそこに含まれているのだからね。
悲しいこと
あなたにとっては大抵のことで涙することはなくなっているだろう。そんな涙を見せると、あなたの足元を救われる恐れがあると思っているからだ。嘘の涙は演出で使うと効果的だけれども、マジの涙は弱さを露呈してしまうからだ。弱みを掴まれてしまうと、あなたの立場はたちまち不利になり、それを利用する誰かに警戒しなければならない。すなわち涙するぐらいの悲しさを演出せずに表現するということは、相手にあなたの手の内を見せてしまうという致命的な作戦ミスとなるわけだ。だから、もしうっかりそれをしてしまったならば、そのリカバリーは大変面倒なものになる。それゆえにあなたにとっての悲しいことは、演出後のなにかにすべてはすり替わってしまうのは仕方がないことだね。神妙な面持ちで涙を流すとしても、それはあなたの巧妙なるシナリオがあっての演出のうえの話となる。もしかしたら素直になれないことそのものが悲しいことなのかもしれないけれどもね。
