新たな指標

日々

過去の栄光

過去の成功体験が、次の扉を開くのに邪魔になることがあるね。いわゆる老害なんて悲しい言葉で呼ばれてしまうことが多いんだけれども、昔話の成功を今でも忘れられずに引きずってしまっているパターンが多い。あの頃そうしたんだから、きっと今も同じようなことをすればなんとかなるんじゃないかと思ってしまうのは、それしか成功体験がないから、それ以上の他の引き出しがないということでもあるわけだ。だからあえて何か今の自分で言えることとすれば、昔話を引っ張り出して語るしかないという、いわば八方塞がりの状況でもある。しかしながら当の本人はその体験以上のなにかを持っているわけではないので、それしか語ることができない。もちろんその中に今でも通用するエッセンスはあるかもしれないけれども、かつての栄光にこだわってしまうがあまりに、それ以外は間違いというか許されないことになってしまいがちになるのが、玉に瑕だね。

うまくいくとは

そもそも、うまくいくということはどういうことかということを、今一度冷静にメタ認知できる力が残っていれば、そういう過ちには陥らないで済むかもしれない。すなわち、成功とはあなたがその時点で時の流れや変化を止めたスナップショットであって、その続きがどうなるかはこの場合は考慮しないことがほとんどだ。だから、例えば老舗と呼ばれる大企業が同じ過ちを繰り返してしまうのも、無理はないわけだ。これまでの実績をとことん分析して、その中のコアコンピタンスを抽出して、これからの方針というか方法論をそこから導き出すというのは、帰納法的には正解となる。その唯一の正解だったポンコツを引っ張り出してきて、現代になんとかアレンジして当てはめようとする行為そのものは、致し方がない部分もある。けれども、すでに状況や環境の変化というパラメータが変わっている以上、それをどれだけ磨き続けたところで、そう簡単には当てはまらないというジレンマに陥ってしまうだろう。

変化

そこでやれることといえば、変化し続けることだけしかないわけだ。どんどん環境要因や状況が目まぐるしく変化していく現代社会においては、過去のそれがそのまま当てはまることは稀だね。しかしながらあなたの矜持として変化しないなにかを持ち続けるとすれば、変化した部分には必ず適応せざるを得ないというシンプルな命題がそこにあるわけだ。変化しないことを維持するためには、変化しなければ維持できないというなんだかよくわからないことが生じている。だから、過去の成功体験そのものの詳細をどうこうするという方策は尽く失敗におわってしまうのはそのせいだね。そうではなく、それを維持するためには今はどうすることが必要なのかをフルに感性で掴み取ることが必要であり、それを過去の古ぼけたものさしを持ってやろうとしたところで、どれもこれも当てはまらないわけだ。今のものさしを作るためには、そのデティールはすべてリセットしなければ、メモリが狂ってしまうのはそういうことだね。