心を亡くすということ
いっぱい
もう、あなたの頭の中では、やることがたくさんあって、忙しい毎日がずっと続いているね。あれもこれもやりたいことがどんどん湧いてきて、それもこれもずっと後回しにしてきたわけだ。ならその中でも喫緊の課題だけをなんとか探し出して、それをスケジュール帳にせっせと書き込んで行く。あっという間に真っ白なカレンダーが、あなたのやるべきことで隙間なく埋まっていく。それを見てあなたはため息をつきながらも、そのとおりにそれこそタイムラインに沿ってこなしてきたわけだ。ところがまれに、その予定がどんどんキャンセルされていくことがあるね。ああ、またリスケするには、すでに埋まっている隙間をどうにかこうにか探してフォローしなければならないという憂鬱な作業に追われてしまう。だから突然のリスケはあなたにとってはとても不快なこととなっているね。すべてはあなたが記したスケジュールどおりに進むことが、第一でありイレギュラーなことは、できればない方が快適だという世界になる。あらら、結局のところあなたはそんな束縛や不自由から早く解放されたいと思いつつも、実のところハードスケジュールをこなすことが目的化してしまっていることの気づくわけだね。
空白
突然のリスケによる空白が面倒事に感じられるようになるぐらい、あなたはTODOに追われている。そしてそれがいつの間にか快適とか安心に変わっていくなんて皮肉な日常がそこにある。しかしながらそれをできれば手放したいという思いがいつも多忙さと交錯して過ごすようになっている。だから、思い切って少しばかりのお休みを設定して、そこで今までやりたくてもできなかったことを同じように詰め込んでしまうわけだね。もはやそれはなにもないという空白を忌み嫌うようになってしまったかのように、下手するといつもよりも数段ハードスケジュールになってしまうこともある。そうして気がつけばあなたは空白を恐れるかのごとく、何かをしていないと気がすまないわけだ。もはやあなたの人生を覆い尽くすぐらいのタスクをこなすことが目的となって、その結果やその先の本来ののんびり過ごすということ自体が、もうすでにわからなくなってしまっているわけだ。そしてそういうあれこれと忙しく過ごすことが、あなたにとっての充足であり、すなわち幸せだと感じるようになっている。
決断力
だから毎日が休日の状態になったとき、どうやって過ごせばいいのかがわからなくなってしまう人もいるわけだ。長期休暇なんて実のところ、切望しているようで忌み嫌っているというよくわからない精神状態となっていくわけだね。その正体は、やらねければならないことであなたの時間がどんどん奪われることには抵抗するものの、あなたが望んでやりたいことに関しては、それがなくなったら寂しいわけだ。そしてそこにはさらに二重構造があって、やりたいことをやりたいという思いがあっても、実のところそのやりたいことを自らで設定することができなくなりつつあるということだ。すなわちあなたがあれこれとやりたいことをぼんやりとどんどん思いついたところで、それを具体的に行動に変換することが苦手になってしまっているからそうなるわけだ。確かに忙しく毎日を過ごしていて、スケジュールにも隙間がないぐらい覆い尽くされているとしても、そのほとんどが、あなたが決めたそれらではなく、誰かが勝手に決めたものばかりだね。それにすっかり慣れてしまうと、あなたが誰にも指示されず動くスキルが少しずつ削られてしまっているということだよ。
