幸せの影

日々

目新しさ

なにか刺激を得ようとするとき、今までにはないなにかをずっと求めている。もはやこれだけ便利になった世界において、多少の変化やアップデートでは物足りないと感じてしまう。だから、これだけ機能が、性能が向上したとしてもやっぱり物足りない。できることが増えるわけではなく、それらが少しだけ良くなったと言われても驚きは少ないわけだ。あなたが求めてやまないものは、これまで思いもよらないことができるようになったというニュースだけだ。一方で、より便利で快適な暮らしは、今では珍しくもないことだけれども、それが向上していくことに関してはもはや止められないね。実のところそんな地味な進化こそが裏側においてはとても骨が折れることなんだけれども、それ自体に、もはやあなたを鼓舞するほどの刺激は失われてしまっている。実際には、それこそがとても刺激的な変化であったりするんだけれどもね。

日常

そうして、それらは気がつけば日常となっているわけだ。それが基準となってしまうので、多少のことでは驚かないようになってしまっている。あなたの印象と進化や変化とは、ギャップがあるままで、あなたはその渦中にいることに気が付かないわけだ。しかしそういう小さな変化の積み重ねが、今を形どっているのは間違いないわけだ。そして人類はここまで文明による便利さを手にしてしまった。よく言われることだけれども、もはや後戻りはできないわけだ。不便だと感じるハードルがいつの間にかとてつもなく上がってしまっているからだね。でもあなたはいつもの日常であるがゆえに、それにずっと気がつかない。まるで静かに忍び寄る影のように、あなたの直ぐ側でいつでも襲いかかることができる悪魔のようなものだ。少し前のことを思い出してみれば、今の当たり前がどれほど大きく変化しているかに気づくことができる。けれどもそんなことすら思い出せないような変化の連続がそうさせているわけだね。

正体

あなたはいつでも主役であり、人生を司っているつもりだ。けれども、実際にはあなたが選ぶそれらは、あなたが選ばされているそれらであったりする。それは性能や便利さを享受するためには必須であり、もはやそれなしになんてことのない日常生活を送ることができなくなっている。そう、そのことがまさにあなたのウィークポイントをがっちりと掴まれてしまっているところだ。もはや刺激的でも、物欲的にも満たされない状態でありながらも、考えてみればあなたはもはや信じられないくらいのテクノロジーに支配されつつあるわけだ。そして、もっと良いものを求めなければ、なんてことのない日常すら維持できなくなっているとすれば、少し恐ろしいと感じるかもしれない。だからといってすべてを捨てて生きようとしたところで、もはや手遅れな感は否めないね。そもそもあなたは刺激をなぜ求めようとしているのか。それはもしかして誰かに操られているからかもしれない。はてさて、あなたの幸せの正体はなんだろうね。