わからないままにする

日々

曲解

事実をそのままに受け止めることは、とても難しいことだ。いやいやそうでもないよ、と言う人がいるだろう。けれどもそうやって言う人ほど実は怪しいわけだ。事実は事実だから、と決めつけているその固定的な断定がそのブレを見落とす根本的な原因となっている。なぜならそこにチェック機構が働く余地がないからだ。だから、仮にそれが間違っていたり、歪んでいたりしていても、そのまま勘違いし続けることになるからだ。だからといってすべてをうがった見方で、疑い続けなさいというのもとても骨が折れるね。仮に一瞬できたとしても継続することは困難だ。ならどうすればいいのか、というと薄っすらとでもいいから、常にあなたが確定的に感じていることを疑ってかかるクセをつけることがその影響を少し避けることができる。いわば天邪鬼のススメみたいなものだけれども、本当にそうなのか、という問いを自らで立て続けることになる。

思い込み

そうやって、同じ現象を見たとしても、あなたが素直になんの偏見もなく受け止めていることは皆無に近いだろう。なら事実とはなにか。その答えはシンプルで、あなたが見たいものという結論になる。すなわちあなたの世界で起こる様々なことは、あなたがそう見たいという思念で起こっている。単に扉が風に吹かれて開いたとしても、それがあなたにとっては特別ななにかに変換されてしまうわけだ。その意味を問う作業を始めて、それこそこれから起こる様々な予兆にこじつけたり、たんなる偶然だと断定したり、しっかりと見たにも関わらず、なかったことになるわけだ。そしてあなたにとっての事実とは、その中のどれかに決定される仕組みだね。だからあなたが思っているほど普遍的な真実でもないし、かと言って全くの間違いというほどでもない。

こじつけ

だから、そこで大切なのは、あなたにとってそうだと決定的なそれであっても、断定することを少しだけ先送りにしてみることだ。もちろんあなたのクセや特性をまるごとブラッシュアップしなければならないとまでは言えない。ただ、少しだけすぐに分かったフリをするクセがあるんだ、という時間を作って見て欲しい。すると、少しずつあなたのそういった特性に気づくきっかけとなるわけだ。そして事実がどうだとかいう次元を超えて、それをそう思いたいというあなたの心底の欲望に気づくことができる。そして、それはあなたがいつもそんな気持ちで過ごしている理由を見つけることができるだろう。あなたの気分はあなたの行動を支配している。それならあなたの気分の発生原因を突き止めてみると、世界が大きく変わるわけだ。ちょっとモヤモヤする時間を作って、すぐになんとか解決したいというクセを止めて、そのままと見つめる時間を持つ。それだけであなたの世界の扉を動かすことができるわけだよ。