ドーパミンの功罪

日々

大騒ぎ

たいてい大騒ぎだと囃し立てる原因は、あなたにある。それを見てなんとも思わない人もいれば、これは一大事だと思う人もいる。人それぞれであるわけだけれども、何に重きをおいているかという視座の問題であって、本質的になにかが大きく変わることはほぼ無いといっていいだろう。しかしながら後者の立場から見ているあなたは、そんな呑気なことでは、大損害や大被害にあってからでは遅いと言うだろう。もちろん、そう思っていればそうなる。大被害で暮らしが立ち行かないとか、大損害を受けたとか、そんな風になることがあなたにとって約束されていることだからだ。もちろん、誰しもそんなことがないほうが良いに決まっている。でもそれが大損害だと決めているのは、他でもないあなたの視点からみた景色だね。同じ景色がそこにあったとしても、そう感じる人もいれば、新たな気づきとしてこれからどうするかを改めて見つめ直す人もいる。そしてそれは、大事なのか瑣末事なのかは、それぞれの価値観と視座によってやんわりと決まるものである。

扇動

さらに気をつけないといけないことは、あなたはそもそもそれほど大事だと思っていなかったのに、周りが囃し立てるものだから、それは一大事だと迎合してしまうことにある。最初の印象から、よくよく話を聞いてみれば、それは許容範囲を超えたひどい事象だと感じた瞬間、あなたはもはやあなたではなくなってしまうのだからね。第一印象とは全く真逆のことを、まるで自らの意見のように取り扱うことで、それこそ人生の一大事として騒ぎ立てることになってしまう。そして一度それを受け入れたなら、もはや修正することはかなりの困難を伴うことになってしまう。そしてあなたの客観性というか、冷静さも失われて、誰かやなにかをすべて受け入れがたくなる状況に自らを追いやってしまう。そこは最初の印象など考慮する余裕もなくなってしまって、さらに熟考を重ねて結論を丁寧に精査するという手段を失ってしまうことになる。それはバイアスがどちらかに振り切った状態であることは、なんとなくわかりつつももはやあなただけではいかんともしがたい状況に陥ってしまうね。

負け戦

それらは歴史が教えてくれていることだ。勝ち目のない戦争を幾度も繰り返したり、今度こそはと同じ過ちを犯してきた史実がそこにある。当事者はドーパミンによって興奮状態であり、神風のような守護神があなたを守ってくれていると思い込んでいる。それが取り返しのつかない被害を拡大して、今もなおそのような状況に陥ってしまっている他国がある。勝てる戦だと思っていたけれども、実際にはそうでもなかったときに、踵を返すことができないのは、人類の最大の弱点でもあり、脳の構造的にも今や科学的に解明された欠陥でもあるわけだ。それが人工知能によって同じような繰り返しを起こしている現代において、それらをコントロールする術を人類は残念ながら持ち合わせてはいない。だからこそ、ここで踏みとどまれるような牧歌的な視座がとても重要であり、それを持ち続けられるというある種のスキルが一番求められる時代でもあるわけだ。何かすぐに結論や結果を求め続けてきた代償が今大きく世界を破壊しつつあることに、注意した方がいいと思うよ。