慧眼

日々

適材適所

道具は良いものがいい。高価な道具にはそれなりの理由があるからね。十徳ナイフのようにあらゆることに役立つ道具の特性は、どれも帯に短し襷に長しとなる。いざというのときの緊急対応のためには役に立つシーンが増える。けれども、ここぞというときには役不足となる。さて、あなたは今どんな状態だろうか。あれもこれもできる優等生を目指して、なんでもそれなりに対応ができるけれども、その一つ一つが中途半端なのか、それとも、そうはいかないまでも誰にも負けないぐらいの得意なものが一つだけあるのか、そのどちらも貴重でありとても大切な存在だね。その状況によって道具を適切に変えるように、それぞれの個性や能力も一概に優劣はつけがたい。ある組織でだめだこりゃ、という人も場所が変われば輝く人になるわけだ。だから一概に決めつけてしまうのは早計で、その一番の基本は、特性を見抜くスキルさえあれば、実はどうにでもなるということを示唆しているわけだ。

扱いやすさ

万能選手は扱いが容易い。とにかくいろんな場面でそれなりに結果が出るから、むしろこれだけで十分だと言う高評価が得やすいわけだ。一方で、なにかに特化したエキスパートは、それ以外ではポンコツなことが多いから、取り扱いを間違えると全く使えない評価となる。画用紙を切断するのにチェーンソーは使わないし、鉄骨を切断するのに糸鋸では日が暮れてしまう。そんなことは当たり前じゃないかという人に限って、能力のある人の配置に関しては間違えてしまっていることが多い。もちろん人は道具ではないし、秘めたポテンシャルを持っている期待は悪くはない。けれども、ここぞというシーンにおいてベストマッチの配置ができるかどうかで、アウトプットが大きく変わることは間違いないだろう。そしてそれらを幾度も経験してきたはずだ。なのにことさら人に対する審美眼は甘いままだ。その理由はシンプルで、あなたが理解できる範囲でそれをやろうとしていることにある。道具を使いこなすにはそれなりの鍛錬が必要なのに、ことさら人の配置においての自己研鑽は甘いままだからだ。

真贋

何かを本物か偽物かを見分ける能力は、なにもしないでも得られるスキルではないことは知っているだろう。少しの違いやとても良く似ている精巧な偽物をどうやって見分けるかは、あなたが本物に触れてきた知識と経験に依存する。それらもないまま、ただマニュアル通りに判断することも不可能ではない。けれども、すべてを見抜くことはできないだろう。もっと言えば芸術品はともかく、人においてのそれは、評価軸によってその価値は大きく変化するからね。これは使えないと断定することは、実のところ誰にもできる初級な鑑定だ。けれども、ある状況においては爆発的なスキルを発揮するポテンシャルがあると見抜ける人は、かなり上級なわけだ。これまでの社会を振り返ってみても、大きな組織においては学歴だのポランティアだの体力だの、様々な評価軸でスクリーニングして選抜してきたわけだけれども、それらがそれなりに上手く回っているかといえば、まぁそれなりでしかなく、規模が大きくなればなるほど思っていたアウトプットにはならない傾向にある。さて、あなたが見極められるのは、どのタイプだろうか。