辿り着く
ようやく到達
やっとそこに辿り着いたね。前々からそこに着くのを楽しみにワクワクしていたね。一度、どうしても行ってみたかった場所が目の前に広がっている。で、気分はどうだい?今、これまでになかった充足感を感じているかい?え、それほどでもないって?そっか。でもそれを今感じられただけでもう完璧じゃないかな。そこにようやく辿り着いた今だからこそ、ああ、ここが最終到着点ではないということがわかったね。まだあなたはどこにも辿り着いていないという体験ができたね。それだけで十分だよね。
心地よい
どうやら身体はとても疲れているね。でも普段の重苦しい疲れではなくて、疲れているんだけどなぜか心地よいね。そう、今感じているその疲れが本物の疲れなんだよ。本来のそれは、とても満ちあふれていることも今感じている。どうして普段の疲れと違うのかって?普段の疲れは疲れている自分を演じているだけだからね。疲れていることが自分への言い訳になっている。そう、これ以上どうしろという免罪符だね。自分で自分を褒めることで自分の存在を肯定している。そのための架空の疲れがそこにある。でも、今はいつもと違う、その心地よい疲れを存分に味わうといいね。
また何処かへ
それでもあなたは、またしばらくすると行きたいところが見つかってそこに行くことになるよ。目的地は風の吹くまま、思いのままに決まるよ。実は目的地なんて本当はどこでもいいんだよ。それよりもあなたは、その心地よい疲れを感じたくて、また旅立つんだから。実は目的地なんてうたかたの夢。あなたは実際には1ミリも動いてもいないんだよ。どこにいても、どんな場所でもあなたの目的地には必ず心地よい風が吹いている。あなたはそれを確かめているだけなんだからね。さて、今夜はひさびさにぐっすりと眠ろう。暗闇と溶け合うが如く一つになってね。そこに本当の生が見つかるよ。おやすみなさい。