値段と価値

日々

お値段以上

いいものはそれなりにお高いと思っているね。だからお値段と価値は比例すると思い込んでいる。でもそもそも値段と価値は全く違う「ものさし」だね。例えば道具としてまだまだ使えるものでも、旧型というだけで市場価値はゼロになったりする。要するにもうそれには値段は着かない状態になってしまうね。そうやってあらゆるすべてのものをいつも値段で価値をはかる癖がついていて、それがひどくなるとまわりの人にさえ使ってしまうことさえある。まぁ、あなたはそんなことないと思うけれどね。そのものの価値と値段はいつも比例するわけではないみたい。

値段とは

どうして比例しないのかというと、そもそもお値段は市場で決まるからそうなるね。市場はそれを欲しいと思う人がどれだけいるかで、値段が決まる。だから売り手側は、いかにもそれは優れたものかを、多くの人に語りかけるね。それが広告や宣伝だね。それでそのものが多く普及して、たくさんの人がそれを買いたいと思ってくれる。けれど、やがてみんなに行き渡ると、売れ行きは下降するね。だから次々と目新しくして、新製品を作り出す。そういうみんながすでに持っているものは、常に新しくならないと市場価値がなくなってしまうからね。だから、どんどん新しい製品を作っていかないとならない状態に追い込まれているんだよね。それが酷くなっていくと価値はあるけれど、欲しがる人がいなくなって値段がつかないという状況が生まれてしまう。懐古主義とかではなくて、使える価値はまだまだ残っているのにね。もちろん効率の面から製品によっては買い替えた方がいい場合もあるけれど、多くの場合はそこまで価値がなくなるわけではないことが多いね。

使いこなす

たとえば最近のスマホなんかは、市場価値という意味では急速に陳腐化していくね。新製品が次々と発表されていて、それだけ変化が早いのだけど、だからといって最新版だけが普段の生活を大きく変えるほどでもなくなってきているね。もう機能も性能も十分な状態になっていて、多くの人の場合は色や形の好みで選べばいいような状態になっている。技術もそれだけ変化の歩みをずっと維持しているわけではないんだよ。新型ばかりがメディアに取りだたされるのは、その方がたくさんの注目を集めるからに過ぎないね。実はもうすでにお腹いっぱいな状態かもしれないね。ただ、デジタル化の弱点としては、紙に買いた文字よりもデジタルデータの方がその耐久性としては比較にならないぐらいデジタルデータは脆いね。だからバックアップがいくつも必要になる。それともう一つ、バッテリーは消耗するので、実はどんなにお気に入りでもバッテリーを定期的に交換しないと使い続けられないね。もう、それだけで使い捨てだと割り切らないとならないものなんだよね。

本当に欲しいもの

さて、そうやって新型に心躍らせているあなたが本当に欲しいものは何かな?だれもまだ持っていないという優越感なのかな?それとも、新しいものに触れたいという思いなのかな?それを持つことで得られる体験にワクワクしているかな?そこのところをよく考えてみるといいね。形が変わったり、少し機能がよくなったりするマイナーアップデートでは、大きく暮らしが変わることはないよね。改めてそういう視点で見てみると、もうあなたは十分にあらゆるものをその手に持っているかもしれないよね。