見えないだけ
見える世界
この世界は、あなたの目の前に見えるものだけでできているわけではなく、あなたからはどうやっても見えないものが向こう側にも広がっているね。そして見える範囲なんてたかが知れていて、奥の奥まで見通せないことを感じている。そう、ほとんどは見えないものでこの世界はできている。だけどあなたは目の前の見えるものだけに意識が奪われてしまって、それをなんとかしようと格闘しているね。でも何となく感じているよね。それは格闘する対象ではないことをね。それでも目の前のものをどうにかしようとするのは、それしかできることを見つけられないからだね。見えているものを変えようとすると必ず苦しみが生まれて、見えないものはそもそもわからないのでどうしようもない。そんなこと言われなくてもあなたはずっと大昔からわかっている。
変わるあなた
いつもよく言われることで、要するに言い方や伝え方が違うけれど、同じことを先人は伝えているね。あなたが何かに悩んでいる暇があったら、あなたが先に変わりなさいということ。例えば気になるあの人の心は見えないのに、なぜかどうにかしたら変えられると思うから苦しみが始まる。心という目に見えないものと戦いを始めるんだから、戦略も戦術も立てようがないね。さらにその掴みようもないものを変えるだけのパワーを持っていると思っているね。もし、それがあなたの夢と希望を生み出して生きるパワーになっているならまだしも、それでどうしようもなく立ち止まっているなら、その魔法からは早く覚めた方がいいね。だから、あなたから先に笑いなさいと先人は言う。無理矢理でもなんでもいいから笑いなさいと。目の前の幻想と格闘しているあなたは、そんなことしてなんになると思っている。先人はさらに伝える。要するに、すべてはあなたの思い込みが世界の全てだということ。だからあなたはいないとか、あなたしかいないとかという言い方になって、それは言葉の世界、すなわち目の前に広がる世界の中ではうまく伝えきれないんだよ。
世界は言葉でできている
あなたの目の前に広がる世界はすべて言葉でできている。そんなことないと思うなら、言葉にできないことを探してみよう。あなたの世界では言葉は矛盾なくつなげるように教わってきたね。でもそもそもそのこと自体が、真実からどんどん遠ざかっていく原因なんだよね。論理性が高い文章は一見なんの問題もないと思っているけれど、まさにそれは架空を指差している。どんどん論理性や整合性を高めていけば、何かを表しているというよりも何かの記号に近くなるね。言葉の本質がそこにある。言葉を使うことで見えていないものからはどんどん遠ざかってしまうんだよ。言葉を捨てられるといいんだけど、なかなかそうはうまくいかない。言葉を捨てると今見えている世界を捨てるということになるからね。だから言葉をうまく操ってその間隙を覗いてみようよ。言葉では伝わならいと言いつつもそれも言葉なんだからね。