新しいのが好き
新製品ラッシュ
今やどんどん新製品が出て、今使っているものがすぐに旧型になってしまうね。どんどん新しくなっている。何がどう変わったのかあんまりよくわからないけれど、あなたは新製品が気になって追い立てられるように買い替えている。ちょっと油断しているとどんどん新製品が出るので、何だか置いてけぼりになるようなちょっとした恐怖心からもあるね。あと、新製品が出た瞬間に持っていれば、ちょっと見栄を張ることもできるかな。でもよく考えてみれば、何が新しくなったのだろうね。コマーシャルではこれだけ性能が上がったとか、新機能が追加されたとか、かっこよくなったとか喧伝しているけれど、それが出る前にそれほど不便を感じていただろうか。今やどれもこれも似たり寄ったりで、慌てて買い替えなくても十分なんじゃないかな。それでもあなたは心奪われて、それを手にした自らの姿に想いを馳せている。あれが手に入ったらどれほど楽しい暮らしを手に入れられるのだろうと胸を膨らませながらね。
すでに旧型
そうやって商業主義の時代では、それまで愛用していたモノたちは勝手に旧型のレッテルをバシバシ貼られてしまう。もう、製品名に番号がふってあったりするところを見ると、それは手にした瞬間から旧型になる準備をしているかのような製品まであるね。その番号が増えていくことでどんどん機能が追加されていく予定だと示しているようなものだね。そうしてすべては新製品の準備のための新製品となるわけだね。そう、全部どの商品でも「不完全」ということ。どんなに新しいと思って飛びついたところで、すべては「不完全」で「未完成」のものばかりだとわかるだろう。でも完成までは到底待てないね。だからその「未完成」ながらも出来上がったそれを手にすると、めくるめく生活が約束されているかのように思ってもらうしかないね。果たしてその体験は本当に約束されているのかな。
未完成
新製品や新型と名づけた瞬間にどんどん古くなっていくね。特にいまどきのデジタル機器であるスマホやPCなんか顕著にその傾向にある。デジタルであらゆるデータが記録されるようになってからは、どれほど愛着を持って大切に使おうとしても、そもそもデジタルデータの記録の方式がガラリと変わったりして、もはやあなたの大切な記録さえ儚く消えてしまう時代だね。大切に思うその気持ちとは裏腹に全てはあっという間に消えてなくなる時代になりつつあるのかもしれない。もう使えなくなった記憶装置はたくさんあるね。フロッピーディスクやMD、ZIPやCDなんかもそうだね。VHSやベータなどの規格もかつてはあれほど世の中に普及したのに今や虫の息となっている。だからつねに「未完成」だから常に新しくなるってわけだね。だから新型はその手にしたモノではなくて、日々生まれ変わりゆくあなたでなければならないね。新旧の大切なことは全てあなたの中にあるんだよ。新製品に心奪われているのはあなたそのものをそこに見ているからかもしれないね。