信心

日々

信じられない癖

あなたは疑い深いから、あなた以外を基本信じられない。逆に言うと一番何を信じているかというと、あなた自身を信じているということになるね。それ以外のことはとても不安定だし、気まぐれだし、稀に悪意を持って近づいてくるから気を抜けないと思い込んでいる。だから一歩外にでるとほとんどが敵だらけになるね。そうやって毎日張り詰めた気持ちで過ごしている。その中での唯一の拠り所は、幸せを測るお金の量だけになるね。お金や財産は裏切らないと思っているからね。それも人に預けたり任せたりするなんてとてもじゃないけれどできるわけがない。あなたがしっかりと握りしめて、片時も離さないね。

不信という教え

そんな暮らしを毎日続けていると、まさにそういう世界に変わっていくね。あなたに近づいてくる笑顔で良さそうな人の目当ては、みんなあなたのお金を狙っているし、あなたが少し疲れて休んでいる隙に、あなたの大切なものを盗もうとして近づく人ばかりに囲まれてしまう。だから、あなたはさらに警戒して、一切誰も信じてはならないという教えを信じることになる。ほら、やっぱり、という気づきを得て、あなたはそういう類の悟りを開いていく。もう息を吸うのと同じぐらいに、あなた以外を信じないようになる。全てはあなたが中心であって、それ以外は許せない状況になるね。そう、あなたを邪魔する存在には無慈悲に対応するのが、その教えになるってわけだね。

無信仰という信仰

そうして多くの人がその教えを信じている。気づいていなかもしれないけれど、それも立派な信仰だよ。名前はないからあなたしか信じない教とでも名付けよう。何を信じているかによって、世界が変わるね。何かを信じないということを頑なに信じているということ。だから例えば何も信じないというあなたは、逆に言えばあなたしか信じないということと同じだね。ある神様を信じているといえば、それ以外の神様は信じないということになる。いやいや、だから宗教なんかに興味がないんだよというあなたは、宗教なんかに興味がないということを信じていることになるね。何も信じないという生き方は原理的に無理だということに気づいたかな。必ず何かを信じていることが生きるということなんだよ。そして信じた通りにあなたの世界がそこに広がるというわけだね。それを踏まえた上で、あなたは何を信じてどんな世界を見たいかな。