ハーモニー

日々

共感と共鳴

素敵な音楽に触れると、なぜか心が動くね。それは、単に音の振動の重なりを感じているだけなんだけれど、頭の中で連続した響きに変換されて一つのメロディーとして認識されているからだね。音と音楽に大事なのはリズムとメロディーだと言われている。音と音のタイミングがリズムで、音と音の高さの違いがメロディーとよばれるけれど、その微妙な違いが気持ちよくなるか、なんとも思わないか、不快に思うかという感じ方に違いができる。これはよく考えると不思議だね。楽器や歌などで同じメロディーなのにリズムをちょっとおかしくしたり、リズムをそのままにしてもメロディーにズレを生じさせると、全く違う音の塊に変わってしまう。タイミングと音程は調和するのに必須であることがここからわかるね。

すべてが音楽

たかが音、されど音。音の連続によってメロディーになる。そしてうまい具合な高低差が起こるとメロディーとして心を揺さぶる。その結果、目の前に広がる同じ景色が全く違った景色に変わるね。時にはウキウキしたり、ワクワクしたり、寂しくなったり、悲しくなったりして情景が脳裏に浮かんできたりする。音は単なる空気の震え。それがここまであなたの世界に影響を及ぼしている。単音がメロディーに変換され、視点が移動するということは、そのまま別次元に移動したということだね。音が教えてくれているのは、この世は音楽と同じだってこと。出来事は起こる。その出来事は独立した一つの出来事だけど、それが脳内で関連づけされ、あなたはこの世の終わりを見ている。つまり今までとは違う世界を行ったり来たりいつもしていることと同じということだよ。

鳴り止まない鐘

鐘の音はいつまでも鳴り響かない。それもこの世の仕組みを象徴している。そういう理由で鐘はお寺にあるらしい。除夜の鐘を聞きながら年始を迎える文化ができたみたいね。自然のもので作られる音は連続して鳴り続けるのは難しいね。でも現代ではシンセサイザーで音を合成して作ることができる。だから恐ろしく長い音を出し続けることができるようになった。鐘の音はやがて鳴り止むけれど、電気楽器は電気が続く限りずっと鳴り響くことができるようになったね。このことが世の中を変えたんだよ。アコースティックな楽器では不可能な表現ができるようになった。鳴り続ける音が生まれた。それで世の中が変化した。自然界で起こる音を一歩拡張した人類は新しい世の中を手に入れた。メロディーにするには鳴り続けることはあまり影響を受けない。でも聞こえない電波の世界の振動はずっとあなたの周りに鳴り響いているから、とても便利になったね。やっぱり振動し続けることがこの世の全てを生み出しているかもね。