祝福

日々

幸せは一瞬

とても良い気分で目覚めて、今日はとても良い日になりそうだと感じている。そんな時は心がなぜかウキウキして、なんてことない朝の身支度さえも楽しくてさくさく進むね。いつものコーヒーカップもキラキラ輝いて見えたりする。良い香りに包まれてふと窓の外を見ると雲ひとつなくきれいに晴れている。さらに天気もばっちりだなんて素晴らしい。ようやく寒かった冬から春に季節が変わり、程よい気温でとても心地よい。それだけあなたは十分幸せなひとときをすごしている。だから今日はもう何もかも上手く行くと思えていたんだよね。

それは突然に

ところが、そんな良い気分で出かけた瞬間に、急に自動車が目の前に飛び出してもう少しでぶつかりそうになった。あぶねーとか思ってはっと我に帰った。もうそれまでの浮かれた気分はどこへやらで、一気にテンションは下がってしまったあなた。まぁ、今のはあなたもいつもと違ってちょっと浮かれていたなと気を引き締める。さっきまでキラキラ輝いていた世界が一瞬にしてふだんの日常に引き戻されてしまったね。いつもの道を気をつけて歩いているうちに、今日やることを思い出してくる。ああ、そういえば今日は大切な会議があったっけ。そういえば資料準備は途中で放り投げていたことを思い出した。さらに憂鬱な気分になってあれこれと対策を考え始めたら、もう通い慣れた道の風景なんかはほとんどグレーアウトして見えなくなってしまっている。せっかくの良い天気なのにね。

幸せに包まれて

小春日和で天気は抜群によく、風はほとんどわずかにしかない。小鳥はさえずり、気温もちょうどよく快適。朝目覚めたときに感じた世界は何も変わっていないのに、あなたの世界はもう真っ暗闇になってしまっている。あなたを世界はいつも祝福しているのに、あなたは全く見えていないね。あなたはいつも苦難だらけの人生だと思っているけれど、それは何も見えていないからそう思い込んでいるだけだね。実際には見えていないのではなくて、毎日世界はあなたをいつも歓迎してくれているんだけれど、あなたは全く見ていない。まるでそばに恋人がいるのにも関わらず、あなたは違う人をずっと探しているかのようにね。それでも世界はあなたを見守り続けてくれているよ。ほらそうして結局は無事にいつもの道を歩いていられるんだからね。