完全燃焼
全部忘れる
忘れることは良くないこと思っているかな。忘れることはとても大切なことなんだよ。今を楽しく生きるためには覚え方よりもすっきりと忘れることがとっても大事なんだけど、小さな頃から逆向きになってしまっている。それにはなにか意図があるのかどうかはわからないけれど、卒業したらすっかりすべてを忘れてしまおう。いつまでも過去を掴んでいては今を楽しめなくなるよ。そう、あなたが社会で厳しいと思っていることはすべて過去を掴んでいるからなんだよ。気がついた人から人生は軽やかになるんだけど、いつまでもその手を離せない人はずっと苦しみ続けることになる。
手放せない
どうして過去に執着してしまうのか。どうしてぱっと手放せないのか。それはあなたが過去そのものだと思っているからだね。良いことも悪いこともあってのあなたなんだけれど、それはもう体験として終わっていること。だからそれを思い出すために人生の時間を使ってしまっている。心が今にないから、今こんなにも楽しいことが目の前にあるにも関わらず、過去の栄光を映画フィルムのように繰り返し投影させて見ているね。そうしてその過去を自慢に思いながら今を生きようとするから、わからず屋ばかりがあなたの周りを囲むことになる。だって、あなたの過去なんて知っている方が稀だからね。ますますあなたは孤立して、お前らに俺の苦労がわかってたまるか、なんて毒づきながら人生が終わろうとしているよ。
燃え尽きる
過去はもう燃え尽きた灰みたいなもの。やがて風に吹かれて飛んでいってしまう。それで本望だしそれでいい。そんな灰を大切に持っているのは今を生きることの邪魔になるね。だから綺麗サッパリに忘れてしまうことが、逆説的になるけれど過去の経験が最高に活かせるわけだね。やれることをやったという満足が、次の出来事につながっている。息を吸ったら吐くように、花が咲いたら散るように、大きなリズムに乗って命の循環の中にいることに気づくと、すべてが燃え尽きては生まれている流れの途中に過ぎないと感じられる。過去も未来も単なる幻想。今そこにあなたは命を燃やして生きている。そして毎回燃え尽きるからこそ、また新たに生まれることができるのだからね。