最新のあなた

日々

新しいこと

日常から離れて、新しいことを始めようとあなたは思う。だけど、新しいことを改めて考えたり探したりすると何が新しいかどうかもわからなくなって、結局何もしないで終わってしまうね。新しいことをやらないといけないと思った瞬間に新しいことが既存のなにかにすり替わってしまうからそうなるんだよ。新しいことっていうのは普段の日常の中にあふれるほど転がっているんだよ。それに気がつくということなのに、日常から離れてありもしない仮想空間を思考によって生み出して考えてしまうから何も出てこないわけだね。このままでいけない、なんていう強迫観念も似たようなもので、そこから逃れるにはどうすると考えがちだね。そうして強迫観念から逃れるどころかますます強めてしまっている。そんな観念がそもそも存在しないということに気づくだけなのに、さらに強迫観念という妄想を強めるような思考や行動しかしないからそうなるわけだね。

生まれ変わっている

そんな妄想を膨らませなくても、あなたは常に生まれ変わっているし、新しいことだらけの存在なんだよ。そこに気が付かないとこのままではいけない、なにかやらなきゃ、という思いだけがどんどん強くなってしまい、結局その思いが重すぎてがんじがらめになって身動き取れない状態に陥ってしまうね。新しい自分を見つけるとか生涯の天職を探すとかうまい具合にあなたをその気にさせる言葉が飛び交うけれど、そもそもあなたはそのままですべてをクリアしているからこそそこにいるんだよ。今やっていることは偶然でありたまたまなんだけれど、どうしてあなたがそれを今やっているのかは奇跡だね。もちろんそれを別のなにかにいつでも変えることができるし、変えないこともできる。ということはそれに対してあなたは完全な主導権をもっているということ。何が不安で何が強迫観念なのかもう一度冷静に見てみたほうがいいと思うよ。

置いてけぼり

そう、あなたの世界はどんどん生まれ変わって新しくなっている。置いてけぼりなのはあなたという自我だけ。まさにそれは思い込みの幻想の世界で今を見ていない。正確には今を見られないんだよ。新しい生活、新しい仕事、新しい仲間なんて日常なんだよ。あなたはいつも同じ仲間と仕事をしていて、仲間のことを既知の存在として飽き飽きしているかもしれないけれど、それこそあなたの思い込みというか悪い癖だね。何十年も連れ添っているからなんでもわかるとあなたは言うけれど、一体何を知っているというのかを胸に手を当てて考えたほうがいいね。知りすぎてもう目さえ合わさないから、その知己は本当に昨日あったその人と同じ人なのか違う人なのかすら見てはいないね。もしかしたらすべてすり替わっているかもしれないというのに。そんなことはないとあなたは言うけれど、あなた自身は昨日のあなたとはまるで生まれ変わっていることすら気が付かないんだから、注意した方がいいよね。