新ドラマの主人公
ストレスフル
ほとんどマニュアル通りに生活しているね。決められたルールは全部完璧とは言えないけれど大方は守っているし、創意工夫をするのにも突拍子のないことまで冒険もせず、よくわからないことは大胆に行動せず空気を読んでいる。これが社会的な動物である人間の生活だね。たまにその通りにしているのにも関わらず、迷惑を被ることがあると途端に怒りがふつふつと湧いてくる。そこにそのエネルギーを溜め込んでいたのかとびっくりするぐらいにね。普段の生活を振り返ってみてハッとするね。そう、いつも本当は色々とやりたいことがあってもずっと我慢している生活を送っているからそうなることに気づいたかな。ほとんど社会の一部としてそれぞれがそれぞれの空気を読んで演じ続けている。そこに少しぐらいのアドリブを入れたいと思って入れたりすると途端にうまくいかなくなって諦めたりしている。そんな生のエネルギーを開放できない状況で、有名人のスキャンダルにはこれでもかっていうぐらい噛み付いたりする。会ったことも話したこともないのに。
ずるさ
抜け駆けなんて許さない。ずるいのは悪だ。そう思うことであなたはあなたを生かしてきたね。それも正義という大義名分を振りかざしてあなたのストレスが解消されるものだから、幼いときから虜になってきた。正義という名のもと、あなたはあなたのエネルギーを一気に開放することができるね。そうして制約に満ち溢れた生活を送ることができたんだよ。正義を主張するには、悪がないといけない。正義の人だけの世の中になってしまったら、悪が根絶してしまう。どこにも悪がなくなってしまうとあなたはとても困るね。だって、ずるい人がいなくなってますますあなたは制限された毎日を送るしか生きる道がなくなるからね。誰がどう見てもずるい悪人役がいてくれないと、次はあなたがどうにかなりそうだね。
正しさ
この宇宙に正義なんてどこにもない、なんて言うと、ならみんな好き勝手やってもいいのかとすぐに反論がくるね。そこがポイント。好き勝手やりたくてウズウズしている状況がそこにあるのかな。それも幻想かもね。動物を見ればほとんど好き勝手に生きているし、それ以上求めたりもしない。生きる分だけ食べて生きる分だけ動いている。そもそも正義や悪というフィクションを生み出して妄想して楽しむ人間とは生き方が違うことに気づく。すべては楽しむための設定でしかない。だから正義を悪用してはいけないね。そこそこに正しさを設定してドラマの主人公を演じるぐらいがちょうどいいんだよ。あなたが普段ストレスフルで制約された人生を過ごしていると感じているのも、そもそもはそのドラマの台本に過ぎないんだよ。あなたはすぐれた役者だけれど、その迫真の演技が仇にならないように気をつけてね。