マリオネットの夢
もっと幸せに
もっとお金があれば、好きなものを食べられて、素敵なお家で暮らして、欲しい服なんかも気にせず買えて豊かな生活ができるのにな。そう思っていつもあなたは頑張ればそこに近づけると信じている。どうしてそう信じているのって聞かれるとちょっとわからないけれど、みんなそうして豊かになっているよ。その夢の暮らしを実現するには、それと引き換えに見合うぐらいの犠牲がつきもの。だから今は欲しがりません、勝つまではという精神なのよ。夢を達成するためにはそれぐらいの困難を乗り越えないと実現が遠ざかってしまうからね。本当にそうなのって聞かれても、それは未来のことだから誰にもわからない。でも何もしないと夢はかなわないし、夢を諦めるのはいつもあなたなんだから、諦めたらそこで試合終了って言うし。だから辛いけれど頑張っているのよ。
夢を叶える
だから、叶うかどうかわからないぐらい儚いものなんだから、できるだけ遠回りは避けないといけないね。そんなムダな時間は残されていないんだから。そう思ってあなたは夢を叶える最短ルートを探し求めている。時間には限りがあるし、時間は命そのもの。だから時間をムダに使うのは自らの命を粗末にするのと同じこと。時は金なり、なんていう時代は終わって今や時は命なんだから、余計な邪魔をする者たちはすべて排除しないといけない。そう思って人間関係も断捨離だね。袖すり合うも他生の縁なんて言葉があって、仏教の言葉を今風に翻訳すれば関係性の結果があなたってこと。だからそこにムダとか断捨離とかの概念もなく、移り変わっていくだけだね。すべての関係性は今のあなたを形成する要素としては必要であったし、ムダな関係性などどこを探してもないのにね。
充実した人生
頭脳明晰で、あらゆる情報を取捨選択できて時代の流れを感じ取りその流れの先端にいる。そんな生き方をすれば夢もすぐに叶えられるし、好きなことをして豊かな生活も手に入れられる。そんな価値観が跋扈している。ムダな時間は一秒たりとも使わず夢にむかって脇目も振らず全力疾走すること。これが充実した人生を生きるためには必須だとあなたも思っている。だからその邪魔物に殺意さえ覚えるぐらいになってしまう。そうして夢に溢れた充実した人生の先には何があるのかな。死んだら終わりとは言わないけれど、充実しまくった人生であっても、のんびりぼーっとムダな関係をそのままにしていても、行き着く先っていうのは同じのような気がするんだ。遠回りだらけの人生であっても、最短で満ち溢れた人生であっても、今を生きるという奇跡には何も差がないね。充実させるためにムダを省かなければならないんだったら、ムダを気にしない人生の方がかえって豊かとか、そんな野暮なことは言わないけれどね。