微笑み
足りないから足す
すべてが揃っていないとダメだとか、何をするにも何かが足りない。それを悩みとして捉えて不足は補わないといけないと思いこんでいる。不足はそのまま不足させておくことが一番大切なのにね。欠けたピースがパズルのピース。はじめから出来上がっているのはパズルとは呼ばない。欠けているからいいんだよ。足りないからいいんだよ。そういう視点をもてるかどうかで世界がまさに大きく変わるね。現代の傾向では不足を埋めるということを重要視するがあまりに偏ってしまっている。少しでも危なければダメだとか、絶対安全、安心でなければならないとか、不得意をなくすとか、あなたの欠点を補うとか、すべての改善方法は不足から充足の方向へと矢印は向いている。
何も足さない
そう思ってしまったのはどうしてだろうね。おそらくそれが良いことだとずっと教えられて育ってきているからだね。周囲の大人も友達も親も兄弟も口を揃えてそう言うからだね。でも不思議だね。なぜみんながみんな同じことを口走っているんだろう。まるでゲームに出てくるNPCみたいだね。あなたをゲームのストーリーに導くためのキャラクター。何度聞いても同じことしか答えない。その意見に従ってあなたはこれまで生きてきた。そこに気づくと全体像が見えてくるね。それは不足なんてそもそもどこにもなく、すべては満ち足りて完璧な状態しかない。パズルのピースは隙間なく埋められているわけだ。そのピースの一つをあなたは持っている。つまりは不足を生み出しているのはまぎれもなくあなただね。あなたのポケットに足りないと言われるピースがあるんだからね。それをみんなで探している状態ってわけだよ。
すべての始まり
そう、ピースをひとつポケットに隠したあなたがこの世界を生み出したってわけだ。そこで世界は大騒ぎだね。足りないぞ、どこにそのピースは紛れ込んだのか。それがきっかけにいろんな出来事がどんどん生まれているんだよ。それをときには愉しんでいるし、ときには苦しんでいる。けれど全く心配はないね。だってあなたがそれを持っているんだからね。あとはいつそのピースをはめるかというタイミングだけの問題となるわけだ。その欠けたピースを探して広大な冒険という人生の旅を始めることで、たくさんの景色や風景や仲間を見てきた。それはどこまで行っても探し当てられるものではないのは、あなたが一番良く知っている。だってあなたが持っているんだからね。だから何が起こったとしても本当のあなたは少し笑っているはずだよ。