脱力
スタートライン
今までやっていたことを手放すと、いつも初心者というスタートラインに立つことができる。それは面倒なことと思えるかもしれないけれど、体験としてはいつでもどんなときでもスタートラインに躊躇なく立てるようになりたいと思っている。いつでも初心者、なんでも初めてという姿勢というか、心の向きがあなたのすべてをつくっていると言っても過言ではないね。ベテランとか熟練とか匠の技とかにも憧れるけれど、それはあなたとは違う人にまかせておけばいい。彼らも実はそれになろうとしてなったわけではなく、気がついたらそうなってたわけで、外から見て憧れたからってなれるわけではないからね。
年齢
年齢がどうのこうのと社会では言われる。再就職しようとしてもシニア世代にとっては厳しい現実が待っているだろう。そうだから年齢制限という考えそのものが浮かび上がって、常に年齢を気にしないといけない人生となるね。もちろん年齢なんて関係ないという書物や人がたくさん世の中に溢れているというのに、だからといってそれをみんなが認めてくれてはいないね。ほら、やっぱりそうだから、今この歳で今まで苦労して手に入れた役職を手放して無職になる勇気がでない。でも実は子供の頃からやってみたいことがあってね。それをなぜか思い出している。そう、そのなぜか思い出して今こんなにも安定しているのにやりたくなっているあなたがそこに生まれている。このことを奇跡と呼ばずなんと呼ぶんだろう。ほら、それはあなたがどうのこうのしてきたわけではないということを全体の大いなる流れが教えてくれているんだよ。
崖の上
あなたはそこが崖っぷちだと思ってみている。もう一歩前に飛び出せば確実に奈落の底へまっしぐら。だから必死になってそうならないように崖っぷちを掴んでいる。でも、一方でその手を離した先には完全なる自由があるかもしれないと悪魔があなたに囁いている。さぁ、あなたの心は迷いと恐怖で埋め尽くされてしまうね。その瞬間あなたがこれまでに見ていた景色が一変するんだよね。あなたがそれは確固たる岸壁としてしがみついていたそれが、よく見てみるとまったくもって脆く頼りないものだったんだとね。だから余計に力が入るんだけれど、力を入れれば入れるほどその脆さが仇となってどんどん掴みどころがなくなってしまう。ついにあなたはここまでかと観念したとき、実はそこは崖っぷちでもなんでもなく、平坦な道だったと気づく。しがみついていた手を払って道に降りてあなたはまたいつものように歩き出す。いつでもあなたはそうやって自由になる力を持っているね。まさにそのことに気づけるかどうかだね。とにかく握りしめたその手を離してごらんよ。