ムダなあなた
ムダ
ムダをなくそうとよく言われるね。あなたもそれは当然だとどこかで思っている。できれば人生からもムダを徹底的に排除して合理的で納得度の高いものにしたいといつも願っている。だからこそムダな時間を過ごすことになるようなことやモノから遠ざかろうとする。避けられない場合にあなたは少しイライラしているね。イライラすることすらもムダだと思ってますます怒りが増幅する。人生から徹底的にムダをなくすとどうなるのか。それはやってみないとわからないんだけれど、やってみるという行為も時間もまさかムダだと思ってるんじゃないだろうね?
将来
あなたはムダでできている。あなたとはこだわりがあって、いつまで待たせるんだと起こるほど忙しくて、一瞬たりともムダな時間を過ごす余裕などない人生を送っている。しかもそれは充実した人生だと思いこんでいるし、馬鹿な遊びをやっているようなそのへんとは違うあなたを誇りに思っているね。あなたのこだわりやイライラはすべてあなたのせいだね。だって目の前のことをちっとも大切にしていない。ムダとはこの先あなたが思い描く人生を過ごすためにはどうすると未来への妄想ばかりしていることそのものだね。だってその未来予想図が当たらなければさらにあなたはイライラするし、それまでの妄想していた時間そのものが何だったんだという話しになる。
こだわり
また、あなたというコアな部分は過去の記憶の蓄積とも言えるね。幼い頃から教えられて守っていることや、ずっと続けてきてそれなりに自信がある何かや、これだけはちょっとしたもんだよという過去そのものがあなたという存在を生み出している。この先あなたは一体全体どうなってしまうんだろうとか、こんな仕事をやり続けていてその後どうするんだろうとか将来への不安は過去の自分との比較から生まれるね。未来はまだ生まれていない時間で、過去はもう過ぎ去ってしまった時間だとすれば、それら過去や未来にこだわるがあまりにムダだらけになってしまっているね。さらにこんなムダそのものをあなたはとても大切にしていることになる。ムダとは愛そのものなのかもしれないね。