モダンタイムズ
24時間
興味があることを追求していると、あっという間に時間が過ぎるね。でも嫌なことを強いられているときは1分がとっても長く感じる。だから好きなことばかりしていると時間がいくらあっても足りないという感覚になる。逆に嫌なことばかりだと早く終わればいいのになんて思っちゃうね。時間は平等で絶対的な流れだと教わっているけれど、どうやらこの時間ってものも実はいい加減なものなのかもしれないね。そもそも1秒とか1分とか自然界にそのままあったわけではなく、ニンゲンが決めた恣意的な単位に過ぎないからね。でもこの時間を決めたことが現代社会を生み出したのは事実だね。正確に動く時計、それに従って人々の生活も正確に支配されている。それが故に今日もどこかで「早くしなさい!」と誰かが言われているはずだね。
9回の裏
野球なんかはもはや理解不能だね。ルールで決まっているんだろうけれど、なぜ攻撃と守備の9回の結果で勝敗が決まるんだろうね。キリがいいのは10回だと思うけれどどうして変えないんだろう。それに、棒きれとボールを匠に操ってあれほど白熱する競技も珍しい。でもそうは言っても世界でみると競技人口の第1位はバレーボールらしいけれどね。野球をやっている人からするとルールは自然と身についている。逆に野球を知らない人が見ると違和感だらけだったりするね。好きなことにどっぷり浸かって夢中になりすぎると、そうやってあなたの常識も書き換わってしまうね。それはあなたが見ている世界もガラリと変わることを意味しているんだよ。
熱中
そうやって何かしらずっと熱中して生きていれば、おそらくあっという間の人生となる。ところがうまい具合にできていて、きちんと安全装置のようなものが働くようにできているね。何かのきっかけで嫌いになったり、怪我が原因で続けられなくなったり、気持ちとは裏腹に身体がもたなくなったり、突然の経済的な問題があなたの熱中している状態を破壊する。いくつかの原因は誰にしも必ず起こると断言していいね。それすらあなたは乗り越えて今日がある。あなた以外の仲間もきっとあったに違いない。万障繰り合わせの上でマウンドに揃っている。それを奇跡と感じさせないところも、時間というよくわからない概念のよるところが大きいね。一方で時間はメタ認知するためにはとても重要なファクターになっているから、時間の発明は現代文明の発端となっていることは間違いないね。数で時間を表し、数で時間を計算し、数で時間を記録することができる。今は時間なくしてはどんな文明の利器も使うことはできないね。それぐらい時間という概念はあなたを大きく支配しているってことだよ。