今日

日々

冴えない日々

いつものように今朝も目覚めていつものように過ごした。特に目覚めが良いとか悪いとかもなく、なにか特別な事件があったわけでもなく、いつもとそれほど変わらず気がついたら今日という日が終わろうとしている。しばらくすれば眠くなって寝て、また明日起きていつものように過ごすんだろう。特にはっきりとそう思っているわけではないけれど、かと言って今日一日を噛み締めているわけでもない。それがあなたの日常だね。当たり前のように今日が終わって、当たり前のように明日が来る。このサイクルを物心ついて以来ずっと繰り返している。もちろん思い出の中で特別な日が何日かあった。それはどんどん記憶がぼんやりとしてきているけれどまだなんとか思い出せるかな。

歴史に残る日

あなたの歴史に残る日は何日あるだろう。それほどないのは特別な日だと思っているからだね。なんの支障も事件もなく普通の日々の方が圧倒的に多いね。逆に言えば、そのなんてことのない日々の繰り返しが今のあなたそのものをつくっているといっていいね。特別な数日は記憶には残っているけれど、あなたを構成する要因としてはほんの僅かしかない。そう思うといつも特別な日を期待しているけれど、今日も特に何もなく夜を迎えていることがどれほどありがたい日かということになるね。そんな平穏で静かな日々を破壊してまで、特別な日にしてやるなんていう反動は、かえって邪魔でしかない。

ありがたい日

どんな日にしたいとか、特別な日じゃないとダメだとか、そんなあなたが日々を支配している限りはおそらく冴えない結果が続くことになるね。そうではなくあなたが日々に溶けて消えてしまえばどんな日々もあなたそのものとなる。毎日の自然のリズムにあなたもそこにシンクロしていることで、あなたが思う特別な日というものが如何に不自然で、他人の人生のマネごとに過ぎないことに気づく。あなたが日々そのものであるならば、全てが特別であり、かつすべてがいつもどおりなわけだ。だからこそ、今日という日をできるだけ静かにつつがなく過ごしているあなたは特別だということだね。それ以上のありがたさはないはずだよ。