高級なキャンプ
ソロキャンプ
最近は密になることを避けてかアウトドアブームで、その中でもソロキャンプが流行っているみたいね。こんな社会状況だから人とあまり関わらないし、都会の喧騒を離れて一人大自然の中で過ごせるからとかが理由らしい。特にソロは車はもちろん、バイクで行く人も増えているみたい。わざわざバイクでキャンプなんてそれこそ苦行に過ぎないと思っていたけれど、実は最近はそうではないらしい。確かにバイクでキャンプ道具を積んで出かけるとなると、それなりのアドベンチャーモデルの高価なバイクだと二人乗りもできるだろう。それでも雨風を受ける覚悟をしなきゃいけないのでかなり近しい関係でないと同乗するのは勇気がいる乗り物だから、身近な人や大切な人限定となるね。普通のアウトドアキャンプに行く用ではないバイクなら、荷物の積載の関係上必然ソロキャンプとなる。いずれにせよ、今ではそうやって人と交わらずに群れをはみ出して過ごす時間が素敵だと再認識されているみたい。
アウトドアブーム
ひと昔前のキャンプという言葉には、それこそ貧乏旅行とセットになっていた。宿に泊まるお金がない、もしくはもったいないから、テントを背負って適当な人気のないちょっとした場所にテントを張って一泊していた。できるだけ少ない費用でいろんなところに行きたいというケチケチ旅行とも言えるね。ところが今はコンプライアンスだのマナーだのルールだのが厳しくなって、そこら辺でキャンプをすることが憚られる時代となったね。だからキャンプ場という専用の施設で一人当たりの費用を払わないとテントすら設営できないね。焚き火やゴミの処理なんかも細かく規定があって、まずはルールをしっかり確認してからではないとキャンプですらままならない。そしてそれがブームだということで、多少の値上がりかと思いきや聞いてびっくりな価格になっていたりもする。それならホテルに泊まるのと変わらないとか無粋なことは言わないけれどね。
高級な野営
そのブームに乗ってできたのがグランピングというものらしいね。こんな言葉はつい最近まで聞いたことがなかったけれど、今はテレビで喧伝しているせいと、社会の状況もあってずいぶんと知られた言葉になっているみたいね。グラマラスなキャンプを合体させた造語らしいけれど、要するに料金はホテル並みかそれ以上かかる、高級な野営体験ができる施設、またはその体験自身をそうよぶみたい。ほんの少し前は貧乏旅行で節約のためやむを得ずのキャンプが、今ではお金をたくさん払ってそれに近い体験をわざわざするというように変容している。お金持ちの享楽といえばそれまでなんだけれど、実際大自然に触れ合うこと自体が希少な価値ある体験となっているのは、現代人が生きることに忙しすぎてやがて死ぬという大自然の掟をすっかり忘れているからかもしれない。