適役
ぴったり
なんだかんだあるけれど、実は今あなたがいる場所はあなたしかできないぴったりの場所なんだよ。いやそんなことはない、もっといいところへとあなたは常に探している。それはそれでなんの問題もないんだけれど、でも今もあなたが思っているほど悪い状況ではないんだよ。だってそこにある程度いても大丈夫だったということからそれは証明できるね。合わないところは一瞬でもいられないようにできているし、そもそもいくらその場所を切望していたとしても近寄ることすらできないようになっているね。だからあなたはまっさらな次の場所を探していても、あなたはいけそうなところから似たような場所を選んでいるはず。いけそうな場所っていうのがミソだね。それはあなたが無意識のうちに感じ取っているはずなんだよ。
手持ちのコマ
そもそもあなたが何を望もうと自由だし、それが叶わないから諦めろとか言うつもりもないよ。ただ、それを言われる前からあなたはあなたに必ず制限をかけてしまっているってことに気づくことが大切だよ。例えば小説家になろうと思う人は小説に関心があったり、その世界をほんの少しでも憧れたり、知っていたりするね。ところが、小説家という場所すら知らないのに小説家になりたいと思うことすら難しいね。だからあなたはあなたが知っている場所しか選べない宿命にある。ということはあなたが完全なる自由を満喫し、それを金科玉条にしている生き様ってやつは、実はとても狭い選択を強いられていて、まったくもって不自由な人生を送らざる得ないということだ。完全にあなたはすべてを知っているかどうか、ここが自由と不自由の間なのかもしれない。
大海に漕ぎ出す
だからあなたは教えられてきた世界の中から飛び出すことは難しい。あなたが自由に生きる場所を変えていると思っていても実は同じ場所をうろうろしているだけに過ぎない。一所懸命新しい場所を求めるならば、あなたはやったことのない世界を広げていくことが先決だね。見たことがない、まだ良く知らない世界の扉をノックする勇気が必要だね。もしくは何もしないという選択もありかな。とにかく自由ってやつは厄介なものだと気づくこと。でないと自由になろうとして自由に縛られてしまうから注意しないとダメだね。だからある程度自動操縦になっている今の状態を受け入れて、そこから他の世界を少しずつ知るということがほんとうの自由に一歩近づける唯一の方法だね。今の状況を全否定しても、次の世界も同じような世界になるのはそういうからくりなんだよ。