原因を取り除く

日々

こじ開ける

うまくいかないことがあったとして、それをうまくいかせるにはどうするか。あなたはそれを必死に考えている。そして大抵の結論は、うまく行かない原因を探して、それをうまくいくように変えるという方法だね。うまくいかないのには阻害原因が必ず存在している。それをあぶり出す作業から始める。すると思いもがけないことがたくさん出てくる。あなたが期待していたようにすべてが動いていないことが見つかったわけだね。そしてあなたは絶句してそれらを全部整理しようとする。そのときに軋轢が生まれるけれどその絶望を見せられたあなたには誰の声も届かないね。冷徹に原因を取り除いていく。

体制を整える

そして人事も配置も組織も一新して再開しようとする。今度こそなのでかなり手を入れて気合も十分だね。でも現実は残酷なものであなたが見ていない隙きにいろんな問題がまた起こる。原因も取り除いて体制も整えたのに、結果としては期待していたものとは大違いになるのはどこを間違えているのだろうか。そこに気が付かないと延々と同じことを繰り返すことになるし、現にあなたの組織も組織変更、システム改変ばかりしているんではないかな。もちろんそれは古ぼけたシステムをいつまでも使い続けるのは良くないという現代的概念と、変え続けていくのが変化に対応している風に感じているんだろうね。

完璧な改善策

業務分掌とかジョブ・ディスクリプションとか言って役割分担を明確にすることで、高度な分業制がますます細分化していくのが現代社会だね。一方で職人が一人で下ごしらえから作成から運用まで担うという家内制手工業の時代もあったね。大量生産や合理化にはコンピュータのように分散処理システムにした方が効率が最も良くなることは数学で計算できる。だから今では一人で何でもできる人は流行らないし、組織論としてはそれは危険人物として捉えられる。なぜなら、一人でできるのなら組織は不要だからね。組織は一人の生産性を拡大するためのものであるから、一人で何でもできるよというスキームは排除しなければならないからね。だから今日も現状把握して原因を分析、解明した後に人事や体制を刷新している。なのにいつまでも思うような結果が出ない。もはや結果が出ないことが当たり前になりつつあるね。はてさて、どうしてそうなるんだろう。実はあなたはもう気づいているんじゃないかな。原因はそこじゃないことをね。