エンジンスタート

日々

タイミング

ちょっとしたことだけどタイミングって大切だよね。例えばエンジンなんかはバルブタイミングと言って吸気バルブと排気バルブが絶妙なタイミングで開閉しないとエンジンは動かない。さらにピストンが混合気を圧縮して絶妙なタイミングでスパークプラグに火花が飛ばないと動力を得ることはできない。それが目にも止まらぬ速さですべての動作とタイミングが合致しないとエンジンは回らない仕組みになっている。どこか一つの部分だけバッチリなタイミングにしてもダメ。どこか一つだけ、それもほんの少しだけしかずれていないのでもダメ。絶妙なタイミングがバッチリあったときに真の力を発揮している装置なんだよ。

歯車の一つ

あなたはそのエンジンの一部のようなものだね。あなただけはいつもタイミングバッチリに動作している。あなただけはいつも正確で完璧。なのにうまく回らないのは他の部分のせいだと思っている。確かにあなたが言う通りなのかもしれないけれど、あなたにできることが正確なタイミングで動くことだとすればそのエンジンは永遠に回ることがない。なぜなら、先に言ったとおりあらゆる部分が絶妙なタイミングでないといけないからね。だから正確なタイミングなんてないことに気づいたかな。すべての動作で絶妙なタイミングをあわせることができればその時が動き始めるときとなるわけだね。あなただけが孤軍奮闘してなんとかなるような世界ではないということ。その世界の中には絶妙なタイミングはあっても、正確なタイミングは存在しない。モノサシはあなた一つではないということだね。

始動するとき

条件が揃ったら成功する、なんて言う表現があるけれどその条件とはなにか。論理的にはあれこれと類推して洗い出しをするだろう。ところがそれがすべて揃ったとしてもうまくいかないことが多いね。それはタイミングを忘れているからだね。エンジンの例で言えば、良い混合気、良い圧縮、良い火花の3つが回りだすための必要条件だね。これらはとても大切な条件なんだけれど、全てが揃ったとしてもエンジンはうまく動かない。もちろん通常のエンジンはその絶妙なタイミングで動作するようにすべての部品が設計されて紙合わさっているから無視できるんだけれど、そうやって最初からすでに枠組みができていることなんてほとんどないか、奇跡に近いね。現実の世界ではそこまで様々な条件を組み込んでいくことがかなりが困難だよね。だけど不思議なもので「風を読む力」を野性的に備えているあなたは、機が熟したタイミングをなんとなく感じ取ることができるね。ジタバタしても始まらないし、何もしないで心配ばかりして不安になっても仕方ない。ただ条件が揃ったならばあとはタイミングを見計らうだけに集中しよう。するとぼんやりしていたそれが急にはっきりとわかるようになったりするから人生って面白いね。