終わりよければ全て良し
旅支度
夏になると1週間と土日で9日間のバケーションを楽しむことにしていた。そこでもう8月になると今年のツーリングの企画を考え始めるのだけれど、まずは大テーマをどうするかから始める。旅にそんな計画なんて不要という人も多いだろうけれど、逆に日程を細かく決めたくないから大テーマが大切になるんだよ。例えば毎年北海道へ向かっていたんだけれど、北海道といえども広いね。目的地はどこでもいいんだけれど、旅支度を始めるためにおおよそのところを設定する。その設定さえあればあとは自動的に準備が始められるからね。さらに言えばそこで中止になってもいいんだよ。え?どういうこと?と思うかもしれなけれど旅の本質は旅支度そのものにすべてが詰まっているんだよ。
準備と段取り
仕事などのビジネスシーンでも恋愛などのプライベートシーンでも重要なのは事前準備だと言われているね。最近ではプレパレーションとかわざわざ英語で言ってカッコつけている。日本語でいうと準備というよりも段取りだね。段取りっていう言葉がすべてを包摂して的を射た表現だと思っている。それができているかいないかですでに成否や勝敗は決まっていると言われる。若い頃は何を言っているのかさっぱり理解できなかった。もちろん試合に勝つためのトレーニングや敵情分析は必須だろうけれど、最後にはやってみなければわからないじゃない、と強く信じていた。実際に物事が始まればそれなりに予測不能なことが多発してそれはそれでその場その場で臨機応変に対応できてうまくいけばそれなりの充実感があるんだけれど、やっぱり場当たり感が残ったりするね。だってすべてがそれでうまくいくわけもなく、とても残念な結果で終わってしまうことのほうが多いからね。
トラベルとトラブルと終焉
予想もしないことを楽しむための事前準備のために、段取りを組み立てることそのものがすでに旅本番なんだよね。こういう場合はこうする、こんなときはこう対応すればいいなんて予測を立ててリスクヘッジをしているのも、やりたいことや行きたいところを限られた時間でやりくりするためにどうする?というアイデアを考えている事自体がまさに真骨頂だね。ところが実際はあいにくの天候でその両方をすべて諦めざるを得ない状況になったりする。プランCまでは準備してなかったから、その場で急いで作成しようにも、時間切れになることが多いね。そういうときはジタバタせずにゴロゴロして過ごすのも一興だね。思っていたようにいかないという醍醐味を味わっていること自体があなたの人生の本番であり、あなたがそこに生きたという証だね。要するに旅にしても仕事にしても「どう終えるか」を想定してすべてが始まっている。「終える」ためのすべてがそこに詰まっているわけだね。