平等という幻想

日々

平等

現代社会は男女平等とかジェンダーフリーとか不平等なことはタブーになっているね。平等に扱うことを至上命題として日々奮闘しているのが役所や学校だね。一方でいつも不平等・不公平を感じているのは上司からの評価だったりするんじゃないかな。学生ならテストの点数そのものに文句をつける気はないけれど、テストの範囲や頻度には一言物申したいと思っている人は多いかもしれない。家の中では、常日頃からあなたへの態度と、あなたの子どもたちへの対応の仕方が雲泥の差だと感じているかもしれない。とにかくどこをどう見渡しても実は平等を実現しているような世界ってなさそうだね。かの共産主義、社会主義の国だって経済は完全に資本主義と言って差し支えないね。平等な世界って実際には架空の観念上にしかないことに気づいたあと、あなたは何を感じるだろうか。

同じ割合

とにかく国や政府などのお上は、平等主義を偏重しているね。消費税なんていう制度も公平に平等に、お金持ちも貧乏人も生活必需品を購入した際に同じ金額を納税するシステムだから良い制度だと説明している。でも所得がそれほど多くない殆どの一般家庭では生活必需品で支払う税の負担はかなり大きく感じていないかな。月収100万円の家庭で月10万円の生活費需品を買うと、そのうちの税金は1万円だね。一方で月収15万円の庶民でも生活するのに買い物しなければならない。それを切り詰めて7万円にしたところで、7000円の税金を支払うことになる。高所得の家庭よりも税率が逆進しているのにお気づきだろうか。一体この制度のどこに平等という成分が含まれているのだろうね。そんな税金も皆が良くなるように有効活用されていればまだ良いものだろうけれど、実際は御用企業へ横流しの原資になっているみたい。

不平等という最適化

近所の農家からおいしいりんごを10個もらったとしよう。それを家族15人でわけようと考える。もちろん平等に分けないと途端に文句を言って家庭が不穏になってトラブルに発展する恐れがある。その最適解を求めるとしたらあなたはどうするだろう。一つずつでは難しいから同じ重さになるようにハカリと包丁を使って分けるだろうか。りんごはそれでなんとか分けられたとして、それが衣服だったらどうか。さすがに切り分けるわけにはいかないね。それがスマホだったらどう分けるだろうか。中にはそんな機器は使えないから私はいらないよって名乗り出てくる人もいるだろうし、どうしてもそれだけは絶対に欲しいと思っている子どもたちもいるだろう。さて平等大臣のあなたはどういうソリューションを考えるだろうか。生真面目で悩みすぎると人は思いも寄らない行動に出るね。それは「なかったことにする」という解決方法だね。せっかくもらってみんなが欲しがっているんだけれど、みんなに平等に行き渡る方法がなければ捨ててしまうってやつだね。それを聞いてあなたはどう思うだろうか。平等っていう世界はこのように身も蓋もない残酷性を秘めているね。