人生を推敲する
言葉を紡ぐ
良いことも悪いことも言葉の組み合わせでなんとでもなるね。よくポジティブシンキングが生まれる言い換えをしましょうと言われる。性格が暗いというのは、落ち着いて控えめだとか、落ち着きがないというのは、アグレッシブでなんにでも挑戦したくてうずうずしているとか、同じ事象でもどのような言葉を使って、どのように組み合わせていくかで印象がまるで違う。ということは、あなたが最悪なことだと思っているときの言葉の組み合わせは、それを表現するのに適するようにあなたがしている。要するに物事が現象は単にそこにあるんだけれど、それがとっても素晴らしいものとか、気に入らないとかはあなたが事後に決めているということだね。起こった瞬間より必ず少し後に良い悪い判定委員長のあなたがジャッジしていることになる。そうやって今あなたは比較的いい人生を送ってきたのか、それとも最悪でろくな人生を歩いてこなかったと思っているのか、それを決めているのもあなた自身ということになる。だからこそ、言葉はとても大切だね。その語彙と組み合わせでなんでもないことも大変なことに変えてしまうことができるパワーを持っている。
認識と言葉
何かを理解するときに、必ずあなたは言葉を使う。直感で認識しているのはほんの僅かで、その少し後にすぐそれを裏付ける理由が即座に構成されるね。パッと見てファーストインプレッションでいい人そう、という直感からいい人の要素である言葉の組み合わせがセットされるっていう仕組みだね。だからその人が特別な何かをしなくても、何気ないことがすべて前向きな言葉の組み合わせになって、ほらやっぱり!となる。その逆でなんとなく嫌な人と思ったら悪い人セットが瞬時用意されるというわけだ。まずそうなっているということを気づくには、もう一段上からあなたの身の回りの出来事を俯瞰しなければ見えないね。良い悪いにどっぷりつかった世界にいるとそれには気づくことができない。まずは良いことと悪いことと思っている事柄の全体像が見える場所に移動することが、認識空間の変化につながるね。
思考と言葉
言い訳するにも喜びを伝えるのもあなたはたいてい言葉を使うね。海外に比べて日本人は気持ちを言葉にするのが下手な人種だと言われることが多い。好きとか愛しているとかはよくわかっているようでよくわからない言葉だね。そう思って実際に口にすることは少ないんだけれど、論理の組み合わせの中では頻繁に出てくる言葉でもあるね。そうやって声に出して言わない言葉も実はたくさんある。それらの組み合わせであなたは今を常に判定し続けているね。連続した音楽を聴きつつ、そのパート一つ一つの出来を点数にしている審査委員のようにね。だからその楽曲が長さが長くなるとあなたの評価は細切れになってよくわからなくなるはずだよ。総括してどうだったの?という時期が来たときに果たしてその細切れのパートごとの良い悪いはなにか役に立つのかな。あなたの幸せや不幸はそうやって出来ているんだ。だからレゴブロックのようにいくらでも組み替えることが自由にできるというわけだね。